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(2014.06)
牛丼三国志、新章へ
~ デフレ外食の象徴、牛丼3チェーンの新たな競争局面 ~
マネジャー 川口 健一

構成
  1.「280円」横並びから三社三様の価格帯へ
  2.21世紀は価格競争の歴史 ~2004年BSEまで
  3.再燃した価格競争と業界トップ交代劇 ~2000年代中盤からデフレ戦争・第二幕
  4.消費回復下での新たな競争 ~2013年
  5.価格競争からの脱却なるか 3社が抱える課題
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 牛丼チェーン大手3社の2014年5月の月次実績が出そろった。4月の消費税増税を機に3社が価格改定したことで注目されたが、既存店売上高の前年同月比で、「すき家」8.1%増、「松屋」4.1%増、「吉野家」5.7%減となった。しかしこの結果は額面通りには受け取ることはできない。


1.「280円」横並びから三社三様の価格帯へ

 2013年4月に吉野家が値下げを実施したことで、これまでし烈な価格競争を繰り広げてきた3社の「牛丼並」の価格は280円(本体価格267円 ※以下、価格の表記は総額のみ)で横並びとなった。2014年4月からの消費税増税は今後を占ううえで大きな転換点になると見込まれていた。「デフレ外食」の象徴とされていた牛丼チェーン業界の10年以上に及んだ価格競争に終止符が打たれ、新たな競争局面を迎える、という点である。


(1)敢えて値下げに踏み切った業界トップのすき家

 先陣を切って2月27日に業界最大手のすき家が270円に引き下げると発表した。多くの外食企業が「増税分の価格転嫁」という対応を打ち出す中、「企業努力を続け、美味しさそのまま、よりお求めやすい価格でご提供」(同社リリースより)と敢えて同社にとっての史上最安値に打って出た。

 後に詳しく触れるが、人手不足による営業休止など現在のすき家の置かれている状況を踏まえると、競合2社を含む外食業界筋からは、この値下げは「予想外」であった。それだけに、続く2社の方針が注目された。







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