中核業態の差 CVSで稼ぐセブン&アイ、柱業態の収益性低下が懸念されるイオン
PB展開の差 付加価値の高いセブンプレミアムの売上が低価格のトップバリュを抜く
消費税増税のインパクトが収束する7月以降、注目されるオムニチャネル戦略の成否
消費税増税の駆け込みとその反動が直撃した3-5月における小売業の第1四半期の業績が発表された。注目すべきはセブン&アイとイオンの小売2強の業績の明暗である。
7月3日に発表されたセブン&アイ・ホールディングス(以下、セブン&アイ)は、売上高1兆4,721億円(前年同期比7.9%増)、営業利益775億円(同5.1%増)、経常利益773億円(同4.9%増)、当期利益395億円(同5.6%増)と増収増益であった。特に、営業利益、経常利益、四半期純利益はそれぞれ過去最高の数値を達成した。
対して、7月4日に発表したイオンは、売上高1兆7,130億円(同17.2%増)、営業利益225億円(同35.3%減)、経常利益252億円(同34.0%減)、当期利益13億円(同90.1%減)と増収減益なった。
売上高の伸び率でイオンがセブン&アイを大幅に上回ったが、過去最高益のセブン&アイに対し、イオンは大幅減収と明暗が分かれた。その要因はふたつあると考える。