半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2005年04月18日

営業現場の科学
第26回 ストコンに行こう!
営業戦略チーム

 売場に立つと様々なことが見えてくる。事件解決にあたる刑事は捜査が行き詰まると事件現場に戻るといわれるが、小売店を通じて自社商品を販売する消費財メーカーの営業マンにとって戻るべき場所は「売場」である。売場を通して見えてくるものを整理すると、つぎの五つが挙げられる。各々のポイントを見てみよう。

(1)売場情報

  1. 自社商品、競合商品を含め、「売れ筋商品」が分かる
  2. 売場での商品の状態を見れば、小売店の「商品管理」の仕方が分かる
  3. 売場の管理状況を見れば、自社商品がチャンスロスを起こしていないかが見えてくる

(2)商品陳列情報

  1. 新しい陳列の仕方やパターンは無いかをチェックし検討できる
  2. 自社商品や属する商品カテゴリーの関連陳列の有無やチャンスを検討できる

(3)販促情報

  1. 自社の販促の店頭での実現度はどうか? その売れ行き状況はどうか?
  2. 逆に、競合の販促内容やアピール度、売れ行き状況はどうか?

(4)納価情報

  1. 実は入手することが困難に思えるが、意外と個店の担当者が教えてくれる
  2. 他社と自社の納価や条件を比較検討する

(5)他店情報(企業間比較)

  1. 同時期に複数の流通企業を巡回すると、企業間の比較ができる
  2. また、同じ流通企業内でも、エリアによる格差を知ることができる

 売場から見つかる情報は次期の本部商談や個店での商談における武器になる。これら五つの視点を持ってストアコンパリゾンを心掛けてはどうか。特別に構える必要は無いが、個店フォロー営業を行いながら、結果をコンパクトなシートに整理しておけば、自分だけの営業作戦立案時の心強い味方になる。本部バイヤーが欲しがっているのは、個店の情報であり、個店の店長が欲しがっているのは、他店の売場づくり情報である(図表)。


図表.情報整理シート



おすすめ新着記事



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツ プレミアム会員サービス 戦略ケースの教科書Online


マーケティング用語集

新着記事

2024.11.20

24年9月の「旅行業者取扱高」は19年比で75%に

2024.11.19

24年10月の「景気の先行き判断」は2ヶ月連続の50ポイント割れに

2024.11.19

24年10月の「景気の現状判断」は8ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.11.18

企業活動分析 アルファベット(グーグル)の23年12月期は、グーグルサービスがけん引し売上過去最高を更新

2024.11.18

企業活動分析 アマゾンの23年12月期はAWSがけん引し営業利益前年比3倍へ

2024.11.15

24年9月の「現金給与総額」は33ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.11.14

24年9月の「消費支出」は5ヶ月連続のマイナスに

2024.11.14

24年9月の「家計収入」は5ヶ月ぶりのマイナス

2024.11.13

24年9月は「完全失業率」、「有効求人倍率」とも改善

2024.11.12

企業活動分析 ローソンの23年2月期は、「地域密着×個客・個店主義」徹底し増収増益

2024.11.12

企業活動分析 セブン&アイHDの24年2月期は海外事業の影響で減収も過去最高益を更新

2024.11.11

24年10月の「乗用車販売台数」は2ヶ月連続のプラス

2024.11.08

消費者調査データ No.416 レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア

2024.11.07

企業活動分析 楽天グループの23年12月期は27期連続増収も、モバイルへの投資で4期連続の赤字

2024.11.07

24年9月の「新設住宅着工戸数」は5ヶ月連続のマイナス

2024.11.06

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向

2024.11.05

企業活動分析 ファンケルの24年3月期算は国内売上がけん引し、3期ぶりの増収増益へ

2024.11.05

企業活動分析 コーセーの23年12月期は、国内好調も中国事業低迷で増収減益に

2024.11.01

成長市場を探せ コロナ禍の落ち込みから再成長する惣菜食市場(2024年)

2024.10.31

月例消費レポート 2024年10月号 消費は緩やかな改善が続いている-政治が消費回復のリスクに

2024.10.31

消費からみた景気指標 24年8月は6項目が改善

週間アクセスランキング

1位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

2位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

3位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

4位 2024.02.02

成長市場を探せ コロナ禍乗り越え再び拡大するチョコレート市場(2024年)

5位 2021.05.25

MNEXT 眼のつけどころ プロ・マーケティングの組み立て方 都心高級ホテル競争 「アマン」VS.「リッツ」(1)

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area