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公開日:2009年03月10日

営業現場の科学
第33回 プロスペクト理論の活用
営業戦略チーム

 プロスペクト理論(Prospect Theory)は、1979年にダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって展開された。得の領域では低い確率を高く見積もり、損の領域では高い確率を低く見積もることで、損失を利益より過大に見積もってしまうという人間の行動パターンが指摘されている。換言すると、人間は、利益よりも損失に、より抵抗感を感じるとする実証的な意思決定理論である。

 例えば、以下のような選択肢がある場合、あなたはどれを選ぶだろうか。

設問1.

  • 選択肢1.あなたは、確実に100万円を貰える
  • 選択肢2.あなたは、80%の確率で150万円を貰えるが、20%の確率で何も貰えない

設問2.

  • 選択肢3.あなたは、確実に100万円損する。
  • 選択肢4.あなたは、80%の確率で150万円損するが、20%の確率で何も損しない

  •  数学をもとに考えれば、選択肢2と選択肢3を選ぶのが正解だ。しかし、実験をしてみると、ほとんどの人が選択肢1と選択肢4を選ぶことが確認されている。

     セールストークの組み立てに、このプロスペクト理論を応用してみよう。そのセオリーは、つぎの通りである。

    • あなたがセールスする商品をお客様が購入することによって得られる利得よりも、
    • 買わないことによって生じる損失を強調して伝える

    例えば、

    • 「お買い得なんですよ」というのではなく、「買わないと損しますよ」
    • 洗剤なら、「こんなに綺麗に汚れが落ちますよ」ではなく、「こんな汚れを放っておくのは、いかがなものでしょうか」
    • 「こんなに便利なんですよ」というのではなく、「使わないと不便なままですよ」

     といった方が効果的な場合が多い。

     プロスペクト理論を応用し、普段の自分のお薦め話法がどうなっているのか、また、販促ツールのコピーなどを一度点検してみてはどうだろう。



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