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公開日:2009年04月10日

営業現場の科学
第34回 態度を変容させる
営業戦略チーム

 態度とは、「ある行動を起こさせる前の状態」であり、「行動のための準備状態、心構え、身構え」のことを指す。態度は、認知とそこから生まれる感情によって形成されており、その結果、最終的な行動が生まれる。ある行動が生まれる基点に「態度」があるものと考えられる。


図表.「態度」を変容させる


 例えば、ある人に近づきたいと思うか、逃げたいと思うかは、次のような流れで捉えることができる(図表)。良い認知を作れば、「好き」という感情が生まれる。この態度が形成されているから、その相手には「近づきたい」という行動が生まれる。逆に、最初に悪い認知が作られてしまうと「嫌い」という感情が生まれる。嫌いな相手には「近づきたくない」という行動が現れる。

 あなたが営業活動を通じて接している相手の採る行動を思い出して欲しい。商談がしやすい、あるいは、比較的良好に成約できた相手は、あなたに対し良い認知と感情を抱いているのではないだろうか。逆に、商談の足が向かない相手は、あなたに対して疎遠な感じで接してはいないだろうか。

 営業のイロハであるが、相手に良い認知と感情を持っていただくことは極めて重要なことである。関係がうまく行っていないと感じる相手に対しては、改めて良い認知、良い感情を抱いてもらい、「接近したい」と態度変容させることが大切だ。

 そのためのポイントは、相手を改めて見つめ直すこと、関心を持って考え、意図的にアプローチをかけることである。最初に悪い印象を持ったが、意外なアプローチを受けたことで最初の印象がすっかり変わって好きになった、ということはよくある話しであり、こうした態度変容を起こすことができれば、その関係はより固いものになる。



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