総務省統計局の「家計調査年報(二人以上の世帯)」から品目別に年間支出金額を見ると、2000年以降のヨーグルトへの支出は2002年にピークを迎え、その後6年間は概ね減少傾向にあった。しかし2009年より再び伸長し、2012年には前年比+18%の伸び、その後も年5~6%の伸長を続けている。
支出金額が4年ぶりのプラスとなった2009年には、内臓脂肪を減らす機能があるとされるガセリ菌を使用した「恵 megumi」(雪印メグミルク)が発売。大幅な伸びを見せた2012年は、11年末にリニューアルした明治の「明治ヨーグルトR-1」に、インフルエンザの予防効果があることが情報番組などで紹介され、品薄となった年である。
その後も免疫力向上や抗アレルギー、プリン体の増加を抑えるなど、様々な機能をうたった商品が登場している。
近年の研究では、ヨーグルトの摂取が腸内フローラの改善に役立つことが報告されている。さらに2015年4月に機能性表示食品制度がスタートし、より明確に食品の健康効果を訴求できるようになったことも追い風となっている。
ますます高まる消費者の健康志向を背景に、ヨーグルト市場は今後も成長が持続することが予想される。
ヨーグルトの消費者調査データを公開いたしました(ヨーグルト(2016年9月版) カップタイプが上位にランクイン。のびる市場の覇者は? 参照)。あわせてご覧下さい。
第9回 ネクスト戦略ワークショップ 講演録