コロナ禍で菓子類の多くが苦戦するなか、冷菓が好調を続けている。2022年度の販売金額は5,534億円で、3年連続過去最高を更新した(日本アイスクリーム協会「アイスクリーム類及び氷菓販売金額の推移」)。
2022年度(22年4月~23年3月)の冷菓販売は、夏の猛暑や冬季限定アイテムの好調さなどにより、通年で堅調さを維持、過去最高を更新した。食品の値上げが続くなか、冷菓も値上げを行ったが、他のスイーツに比べ割安感があることなどから需要は底堅さをみせた。総務省の「家計調査」でもアイスクリームの消費は前年比でプラスを続けており、今後も好調は続くとみられる。ただし、マルチパックや通常価格帯の商品は好調だが、プレミアムタイプは消費者の生活防衛や節約志向を受けて苦戦気味だという。
この夏は8月を中心に猛暑の予報が出ている。メーカー各社も「健康」や「体験」をキーワードにした新商品を発表している。最需要期の追い風を生かし、今後も成長が期待される。
参照コンテンツ
- 消費者調査データ 冷菓(2022年5月版)王者「ハーゲン」に迫る「エッセルスーパーカップ」
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第151号 コンビニ利用者の4割超がスイーツ購入 来店きっかけでついで買いも誘
シリーズ 成長市場を探せ
- 2022年は1.45倍 オートミールがけん引するシリアル市場(2023年版)
- オフィスでも、おうちでも。コロナ乗り越え拡大続けるスナック菓子(2023年)
- コロナ特需の反動減乗り越えて拡大するめんつゆ(2023年)
おすすめ新着記事
消費者調査データ サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも
調査結果を見ると、「Amazon プライムビデオ」が全項目で首位となった。「プライムビデオ」は認知率で認知率は8割強、利用経験では唯一4割強、今後の利用意向でも3割を超えている。
成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク
コロナ下では長期休業や入場制限などを強いられ、壊滅的ともいえる打撃を被ったテーマパーク市場、しかし、コロナが5類移行となった2023年には、売上高は8,000億円の大台を突破、過去最高を記録した。
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。