コロナ禍の巣ごもり需要で大きく伸びた家庭用冷食。行動制限が緩和されても堅調な伸びが続いている。数量ベースでは2年連続で業務用を上回り、輸入冷凍食品を含む国民一人当たりの消費量も拡大した。
2022年の家庭用冷凍食品の生産量は、前年比100.8%となる80万5,000トンで、8年連続拡大、過去最高を更新した(一般社団法人 日本冷凍食品工業協会)。家庭用冷凍食品は2020年に巣ごもり需要で2桁増、21年も反動減はみられず、行動制限が緩和された22年も微増となった。22年からの食品全般の値上げのなかで、簡便化志向や節約志向から利用が継続されているとみられている。とくに、外出機会の回復とともに、外食に比べてコストパフォーマンスに優れる弁当用の冷凍食品が増加しているという。足元の23年上半期は、原材料費などの高騰から、家庭用冷凍食品の実売価格も上昇しているが、惣菜やおかず類を中心に好調が続いている。メーカー各社も好調な惣菜、おやつなどを中心に、値上げに負けない価値の創造と訴求に努めており、今後も成長が期待される。
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