住居の床や家具、ガラス窓などに使う住宅用洗剤は、間に微減をはさみながら微増から横ばいのトレンドで推移してきたが、2020年は前年比107.5%と大きく成長、特に4月は前年同月比145.8%と大きく伸びた(経済産業省生産動態統計)。
住居用洗剤の拡大には、コロナ禍が関わっている。在宅時間が増えたことから掃除の頻度が増加したこと、そして洗剤に含まれる界面活性剤が、効果的に新型コロナウイルスを除去できると政府が発表したことなどである。
月別でみると、小中高校に臨時の一斉休校の要請のあった2月は前年同月比111.4%、緊急事態宣言が発令された4月は同145.8%となり、12ヶ月中9ヶ月が前年同月比プラス、うち5ヶ月は2桁の伸びとなった。
2021年に入っても、大都市圏で緊急事態宣言のあった1月は同131.5%、1~9月の合計も前年同期比106%と好調を維持している。コロナ禍で清潔意識が高まり、拭き掃除はそれ以前の1.6倍に増えたという調査結果(花王)もある。当面は高水準での推移が見込まれる。
参照コンテンツ
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 凍結した消費マインドを溶解させるマーケティング―解除後の消費増加シナリオ(2021年)
- MNEXT 静かに激変する「当たり前の日常」と解凍消費(2021年)
- JMRからの提案 「消費社会白書2022」のふたつのアナザーストーリー(2021年)
- 「食と生活」のマンスリーニュースレター
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