消費者調査 No.163 スナック菓子(2012年11月版) | ||
ベジップスは「定番」の厚い壁を破れるか | ||
詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(ZIP形式・会員サービス) |
2011年のスナック市場は、3月の東日本大震災による資材不足や節電要請にもかかわらず、前年比100.4%(全日本菓子協会 小売金額)と堅調に推移しました。 今回は、当社が任意に選んだ29ブランドのスナック菓子について、「知っている(認知率)」、「買ったことがある(購入経験率)」、購入者の満足度合を示す「購入経験者の今後の購入意向(再購入意向)」などについてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。 今回のランキングでも、前回(2010年2月版)同様、カルビーの「ポテトチップス」がほぼ全ての項目で首位を独占した。とくに3ヶ月内購入では2位の「じゃがりこ(カルビー)」に12.4ポイントの差をつけ、高い頻度で購入されていることがわかる。 2位以下をみると、「じゃがりこ」のほか、「かっぱえびせん(カルビー)」「ポテトチップス(湖池屋)」「カール(明治)」などの定番商品がひしめき、新ブランドには厳しい市場となっている。 そんななかで、再購入意向(購入経験者の今後の購入意向)の5位に、2010年発売(全国展開は2012年)の「Vegips(ベジップス)(カルビー)」がランクインした。「ベジップス」は、認知や購入経験では20位圏外だが3ヶ月内購入で18位に入り、ホットな商品であることがうかがえる。 スナック菓子市場は、家飲み(外食ではなく自宅での飲酒)シフトや巣ごもり消費を追い風にしてきたが、ここ数年は、価格競争による価格下落が著しい。メーカー各社は、価格競争に巻き込まれにくく、消費者や流通へのアピール力の強い新商品や新アイテムを次々投入してきたが、定番となれずに消えていく商品も多かった。発売以来、製造が追いつかないヒットが報道されている「ベジップス」が、この厳しい市場で上位商品のなかに割って入り、「定番」の位置を獲得できるか。大型新商品のゆくえが注目される。
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