消費者調査 No.189 袋めん(2013年11月版) | ||
正麺が牽引する生めんタイプの市場拡大 | ||
詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(ZIP形式・会員サービス) |
2012年の袋めんの生産数量は、前年比103.6%で、2年連続の増加となりました。(日本即席食品工業協会)。 今回は、当社が任意に選んだ27ブランドの袋めんについて、「知っている(認知率)」、「買ったことがある(購入経験率)」、購入者の満足度合を示す「購入経験者の今後の購入意向(再購入意向)」などについてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。 今回のランキングでは、前回(2013年1月版)と同じく、「チキンラーメン(日清食品)」と「マルちゃん正麺(東洋水産 以下、正麺)」が複数の項目で首位争いを演じているが、前回に比べ、「正麺」の伸びが目立つ結果となった。 「正麺」は、認知率で前回の5位(61.1%)から3位(83.5%)に、購入経験も4位(33.9%)から2位(52.2%)にランクアップ、今後の購入意向でも前回首位の「チキンラーメン」と約5ポイント差の3位から、今回は0.3ポイント差とほぼ横並びの2位に迫った。アクティブなユーザー層の指標である3ヶ月内購入でも、首位「正麺」は2位「チキンラーメン」に対し前回の5.4ポイント差から、今回は8.9ポイントと差を広げ、ユーザーの拡大が続いているといえる。 また、再購入意向をみると、1位「正麺」、2位「セブンゴールド 金の麺(セブン&アイ)」、3位「日清ラ王袋麺(日清食品)」と1位から3位までを生めんタイプが占めており、これらのブランドがファンを掴んでいることがうかがえる。 昨年から続く生めんタイプのブームは終息するどころかさらに拡大し、火付け役となった「正麺」は、今年10月に5億食を達成した。メーカー各社も「日清ラ王袋麺」を発売した日清食品に続き、セブン&アイが東洋水産との協業で「セブンゴールド 金の麺」を5月に発売、サンヨー食品も「サッポロ一番 頂」を10月28日に発売するなど、生めんタイプの市場は一気に激戦区と化した。 さらに、東洋水産は10月に「マルちゃん正麺 うどん」「同 カレーうどん」を発売し、新規ユーザーの獲得を狙う。対する日清食品も、和風めんの「日清のどん兵衛 生うどん食感」「日清のどん兵衛 生そば食感」を発売、冷凍めんトップのテーブルマークも、ノンフライ袋めん「熟練屋 うどん」で参入を果たした。 袋めん市場は、生めんタイプを牽引車に、ラーメンから和風めんへと戦場を拡大している。日清食品をはじめとする他社の厳しい追い上げのなか、「正麺」が先行者の強みでトップブランドの地位を守れるかが注目される。
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