2014年の1世帯あたりのチョコレート購入金額は、年間5,216円で、その2割以上が2月に集中しています。前年比では9.5%の伸びで、菓子類のなかでは数少ない成長分野となっています(総務省家計調査報告)。
今回は、当社が任意に選んだチョコレートの27ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って食べたことがある(購入経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事(を見たことがある)」「店頭・自動販売機(で見たことがある)」での接触状況(3ヶ月内店頭接触)、「3ヶ月以内に買って食べた」(3ヶ月以内購入)、さらに「今後(も)買いたいと思う」(今後購入意向)と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。
今回の調査では、「明治ミルクチョコレート(明治)」、「ガーナ(ロッテ)」、「ダース(森永製菓)」などのロングセラーブランドが上位を占めた。
今年で発売90周年を迎える「明治ミルクチョコレート」は、認知、店頭接触、購入経験、3ヶ月内購入、今後の購入意向などの項目で首位を獲得した。全体でみると、1964年発売の「ガーナ」は広告接触で1位、店頭接触、3ヶ月内購入で2位、1993年発売の「ダース」は、認知、購入経験、3ヶ月内購入、今後の購入意向で2位を獲得した。4位以下には、明治ブラックチョコレート(明治)、チョコレート効果(明治)、メルティキッス(明治)、森永チョコレート(森永製菓)などが並んでいるが、上位3ブランドに阻まれ、トップ3への食い込みは厳しく、ロングセラーブランドの強さがみられる結果である。
しかし、購入経験者ベースで今後の購入意向をみると、産地や製法にこだわった「カレ・ド・ショコラ(森永製菓)」が首位、リンツのプレミアムライン「エクセレンス」が3位を獲得したほか、明治のBean to Bar(カカオ豆の状態から製品に至るまで全工程を一貫した作り手が担う製法)チョコレートの「明治 ザ・チョコレート」が8位と、プレミアムチョコレートの健闘が目立つ。また、2位の「乳酸菌ショコラ(ロッテ)」や6位の「チョコレート効果」など健康志向を打ち出した商品もベスト10内に食い込んでおり、はっきりした特徴のある商品が固定ファンを掴んでいることがわかる。
菓子市場全般にみられる動きだが、特にチョコレート市場では、大人向けへのシフトの動きが目立つ。ユーザーが長年慣れ親しんだロングセラーブランドへの注力や、「プレミアム」「健康志向」などを打ち出した新商品の発売などが挙げられる。ことに、最近では、チョコレートに含まれるテオブロミンやフラボノールの効能についての研究結果が発表され、従来の「太る」「虫歯になる」などのマイナスイメージに代えて、健康に良いというイメージが浸透しつつある。固定ファンを掴んだ大人向け商品が今後市場をどこまで牽引できるかが注目される。
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【提示27ブランド】
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- 【調査設計】
- 調査手法:インターネットリサーチ
- 調査期間:調査期間:2016年2月19日~23日
- 調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
- 有効回収サンプル数:1,029サンプル
サンプル構成(%)
- 調査期間:調査期間:2016年2月19日~23日