
2022年のレトルトカレーの生産数量は、前年比ほぼ横ばいの99.5%で着地した(日本缶詰びん詰レトルト食品協会)。
今回は、当社が任意に選んだレトルトカレー24ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って食べたことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って食べた(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って食べたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査では、咖喱屋カレーが再購入意向以外の5項目で首位を獲得した。特に、3ヶ月内購入では2位に7.2ポイント、今後の購入意向では同6.5ポイントの差をつけての首位である。さらに、前回(2022年10月版)僅差で首位を譲った認知率でも2位に5ポイントの差をつけての首位で、トップブランドらしい強さとなった。
2位以下をみると、「ボンカレーゴールド(大塚食品)」や「ククレカレー(ハウス食品)」、「銀座カリー(明治)」などのロングセラーがあがってきている。また、「レトルト こくまろカレー(ハウス食品)」や「レトルト ジャワカレー(ハウス食品)」などのルウでおなじみのブランドのレトルトも上位に顔をのぞかせている。
一方、再購入意向では顔ぶれは大きく変わる。首位はPBの「トップバリュのレトルトカレー(イオン)」だ。同じくPBの「セブンプレミアムのレトルトカレー(セブン&アイ)」も4位、「ローソンセレクトビーフカレー(ローソン)」が6位など、10位以内に4ブランドのPBがランクインしている。また、「ボンカレークック(大塚食品)」が3位、「プロクオリティ ビーフカレー(ハウス食品)」が5位と、「ちょい乗せ」や調理対応のレトルトカレーも上位入りしている。
レトルトカレーはコロナ禍の巣ごもり需要で家族の食卓への浸透が進んだといわれており、今回の調査でも「ちょい乗せ」や調理対応のブランドの再購入意向の高さなどからもファンの固定化がうかがえる。一方、昨年以来の値上げラッシュで節約志向の強まりもいわれており、コストパフォーマンスに優れるPBが人気を集め始めていることもわかる。数量ベースでは横ばいではあるものの、家庭用のレトルトカレーは、エスニック風や健康志向を前面に出したものなど、さらに多様化し、拡大している。手軽な国民食レトルトカレー市場の行方が注目される。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月内購入
- 咖喱屋カレー(ハウス食品) 14.8%
- ボンカレーゴールド(大塚食品) 7.6%
- レトルト こくまろカレー(ハウス食品) 6.8%
- 再購入意向
- トップバリュのレトルトカレー(イオン) 77.3%
- インドカリー(新宿中村屋) 73.4%
- ボンカレークック(大塚食品) 73.1%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- 咖喱屋カレー(ハウス食品)
- プロクオリティ ビーフカレー(ハウス食品)
- ククレカレー(ハウス食品)
- カレーマルシェ(ハウス食品)
- レトルト ザ・ホテル・カレー(ハウス食品)
- レトルト こくまろカレー(ハウス食品)
- レトルト ジャワカレー(ハウス食品)
- カレー曜日(S&B食品)
- ディナーカレー レトルト(S&B食品)
- ホテルシェフ仕様 欧風ビーフカレー(S&B食品)
- ボンカレーゴールド(大塚食品)
- ボンカレーネオ(大塚食品)
- ボンカレークック(大塚食品)
- 100kcal マイサイズ欧風カレー(大塚食品)
- 銀座カリー(明治)
- インドカリー(新宿中村屋)
- LEE(江崎グリコ)
- カレー職人(江崎グリコ)
- 無印良品のレトルトカレー(良品計画)
- みなさまのお墨付きのレトルトカレー(西友)
- セブンプレミアムのレトルトカレー(セブン&アイ)
- トップバリュのレトルトカレー(イオン)
- ローソンセレクトビーフカレー
- ファミリーマートコレクションのレトルトカレー
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間日:2023年10月23日(水)~10月25日(金)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,046サンプル
サンプル構成(%)


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