消費者調査データ No.145 ビール(2012年5月版) | ||
ザ・プレミアム・モルツ、リニューアルの効果は? | ||
詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(ZIP形式・会員サービス) |
2012年の1~3月期のビール出荷量は、2011年の東日本大震災の影響による大幅減の反動で、前年同期比2.5%増と6年ぶりのプラスとなりましたが、4月は同11.3%減と2桁のマイナスになりました。 今回は、当社が任意に選んだビール18ブランドについて、「知っている(認知率)」「広告をみたことがある(広告接触)」「店頭でみたことがある(店頭接触)」「買ったことがある(購入経験率)」などの項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。 今回のランキングでは、前回(2011年5月版)、前々回(2010年3月版)に引き続き、「アサヒスーパードライ(アサヒビール)」が強さをみせたこと、3月にリニューアルした「ザ・プレミアム・モルツ(サントリー)」が順位を上げたことが特徴として挙げられる。 「アサヒスーパードライ」は、8項目中6項目で首位を獲得、特に、3ヶ月以内購入や今後の購入意向で2位の「ザ・プレミアム・モルツ」にそれぞれ7.9ポイント、8.6ポイントの差をつけての首位となった。また、4月に発売されたラインエクステンション「アサヒスーパードライ ドライブラック(アサヒビール)」も、発売後約1ヶ月で認知が48%となっており、スーパードライブランドの強さを示している。 一方の「ザ・プレミアム・モルツ」は、3ヶ月以内購入で2位(前回は1ヶ月以内購入で4位)、今後の購入意向では3位から2位、広告接触でも4位から2位へと順位を上げた。 また、ユーザーの満足度を示す指標である、購入者ベースの今後の購入意向では、「シルクヱビス(サッポロビール)」「ヱビス<ザ・ブラック>(サッポロビール)」のヱビスブランドが1、2フィニッシュとなり、固定的なファンの存在をうかがわせる。 2012年第1四半期ではプラスとなったものの、ビールの市場は、若者のアルコール離れや、より安い第三のビール、RTD(Ready to Drink:そのまますぐ飲める)と呼ばれる缶入りのチューハイやハイボールなどの低アルコール飲料に押され、長期的に縮小傾向にあり、生き残っているロングセラーブランドにも厳しい選別が待っている。 滑り出し好調のリニューアル後の「ザ・プレミアム・モルツ」だが、その真の成果が今後問われることになるだろう。
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