消費者調査 No.176 ビール(2013年7月版) | ||
スーパードライ、完全制覇 | ||
詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(ZIP形式・会員サービス) |
2013年5月のビール出荷量は、前年同月比6.0%増で2ヶ月連続のプラスとなりました。 今回は、当社が任意に選んだビール19ブランドについて、「知っている(認知率)」「広告をみたことがある(広告接触)」「店頭でみたことがある(店頭接触)」「買ったことがある(購入経験率)」などの項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。 今回のランキングでは、前回(2012年版)以上に「アサヒ スーパードライ(アサヒビール)」の独走が目立つ結果となった。 「アサヒ スーパードライ」は、広告接触、店頭接触、3ヶ月内購入、今後の購入意向の4項目で2位以下に10ポイント以上の差をつけ、認知、購入経験、ユーザーの満足度をはかる指標である購入経験者ベースの今後の購入意向(再購入意向)でも首位となるなど、全項目でトップを独占した。 また、3ヶ月内購入や今後の購入意向などの項目で、キリンビールの「一番搾り生ビール」「キリンラガービール」、サントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」、サッポロビールの「ヱビスビール」といった各社の主要ブランドが比較的小さい差で並び、2位グループを形成している。 「アサヒ スーパードライ」が君臨し、上位ブランドががっちり固める、という構造がみられ、新ブランドや下位ブランドにとっては極めて厳しい市場といえるだろう。 ブランド固定度が高い市場で、ビール各社は、強いブランドのアイテム追加や季節限定商品などを積極的に行ってブランド拡大を図ってきた。近年ではそれらに加えて、需要最盛期の夏に、氷点下に冷やして提供(「アサヒ スーパードライ」のエクストラコールド)、細かい氷の泡とともに提供(「一番搾り生ビール」の一番搾り フローズン<生>)などの展開も定着しつつあり、業務用の限定品で話題を作り、家庭向けを含めた全体の底上げを図る考えだ。 ビールは市場、低価格を売り物にした発泡酒や第三のビールに浸食され続けてきたが、「アベノミクス」効果などを追い風に再びのプラス成長が続くのかが注目される。
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