半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2014.06)
消費者調査 No.195 トクホ飲料(2014年6月版)
サントリーの茶系・炭酸飲料が上位を占めるトクホ飲料市場。今後の拡大の鍵はコーヒー飲料への拡大か。
 詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(ZIP形式・会員サービス)

 2013年のトクホ市場は、2007年度の6,800億円をピークに2011年度は5,200億円弱と減少トレンドにあったが、2013年度は6,300億円にまで回復した。この回復をけん引したのは、「清涼飲料水」(トクホ飲料)と乳酸菌飲料など「乳製品」である。

 今回は、当社が任意に選んだ24ブランドのトクホ飲料(一部、乳酸菌飲料含む)について、「知っている(認知率)」、「買ったことがある(購入経験率)」、購入者の満足度合を示す「購入経験者の今後の購入意向(再購入意向)」などについてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。


 まず今回測定した7項目において、「認知」「最近3ヶ月以内に店頭で見たことがある(店頭接触)」「今後(も)買いたいと思う(今後購入意向)」の3項目で「黒烏龍茶」(サントリー)がトップであった。また「最近3ヶ月以内に広告・記事を見たことがある(広告・記事接触)」「最近3ヶ月以内に買って飲んだことがある(3ヶ月内飲用経験)」では、「伊右衛門特茶」(サントリー)がトップで計5項目はサントリーの茶系飲料2ブランドが占めた。「買って飲んだことがある(過去飲用経験)」では「ファイブミニ」(大塚製薬)、「買って飲んだことがある人ベース、今後(も)買いたい(再購入意向)」は、「ペプシスペシャル」(サントリー)の炭酸飲料であった。特にサントリー商品の強さがうかがえる。

 認知では、「黒烏龍茶」が7割を超え、2位「ヘルシア緑茶」(花王)以下を10ポイント以上も引き離した。「広告・記事接触」では、トップの「伊右衛門特茶」が2割、「店頭接触」では、「黒烏龍茶」が4割弱であった。「過去飲用経験」では「ファイブミニ」が27%、次いで「黒烏龍茶」が26%と僅差である。ファイブミニはトクホ導入前(1991年導入)の1988年に発売されているだけにそのアドバンテージも含まれていると思われる。

 飲用経験をみると、「3ヶ月内飲用経験」では「伊右衛門特茶」、「過去飲用経験」では「黒烏龍茶」がそれぞれトップとなり、この2商品がトップ2を占めた。また、同じく3位には「キリンメッツコーラ」(キリンビバレッジ)が食い込んだ。そして、「再購入意向」では、トップが「ペプシスペシャル」で、3位に「三ツ矢サイダープラス」がまだ飲用経験者は少ないものの、上位を占めた。


 初期のトクホ飲料を牽引してきた茶系飲料は「伊右衛門特茶」が活性化し、また2012年に発売された「キリンメッツコーラ」を口火とした「トクホコーラ」から炭酸飲料が拡大してパイを広げている。現在は「ヘルシアコーヒー」(花王)が登場するなど「コーヒー」へと広がろうとしているが、今回の調査においては、認知4位、広告・記事接触2位、店頭接触6位、飲用経験8位、3ヶ月内飲用経験6位、今後購入意向9位とベスト10に食い込んだが、再購入意向は19位にとどまっている。清涼飲料におけるコーヒー飲料の生産量は炭酸飲料に次いで多い(全国清涼飲料工業会統計より)。トクホ飲料市場の更なる拡大はコーヒー市場への波及が鍵を握っている。

 本コンテンツのグラフは無料会員サービス、詳細データは有料会員サービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧には会員サービスへのご登録が必要です。

会員サービスのご案内についてはこちらをご覧ください。
会員の方は、下記をクリックしてグラフ・詳細データをご利用ください。








【提示24ブランド】
  • アサヒ 食事と一緒に十六茶(アサヒ飲料)
  • 三ツ矢サイダープラス(アサヒ飲料)
  • New ヤクルト(ヤクルト本社)
  • ヤクルト蕃爽麗茶(ヤクルト本社)
  • 健茶王(ヤクルト本社)
  • カルピス酸乳アミールS(カルピス)
  • 健茶王黒豆黒茶(カルピス)
  • デルモンテ ベジファイバー(キッコーマン)
  • キリンメッツコーラ(キリンビバレッジ)
  • ボス グリーン(サントリー)
  • 伊右衛門特茶(サントリー)
  • 胡麻麦茶(サントリー)
  • 黒烏龍茶(サントリー)
  • ペプシスペシャル(サントリー)
  • 燕龍茶レベルケア(ダイドードリンコ)
  • ヘルシアコーヒー(花王)
  • ヘルシア五穀めぐみ茶(花王)
  • ヘルシアスパークリング(花王)
  • ヘルシアウォーター(花王)
  • ヘルシア緑茶(花王)
  • スタイリースパークリング(伊藤園)
  • 2つの働きカテキン緑茶(伊藤園)
  • ファイブミニ(大塚製薬)
  • イマークS(ニッスイ)

【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:調査期間:2014年2月10日~12日
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,032サンプル
サンプル構成(%)




新着記事

2024.09.06

企業活動分析 エスティローダーの23年6月期は、トラベルリテールの不調やドル高、インフレなどが響き減収減益に

2024.09.06

消費者調査データ 茶飲料(2024年9月版) 抜群の強さ「お~いお茶」、大手3ブランドが熾烈な2位争い

2024.09.05

24年8月の「乗用車販売台数」はふたたびマイナスに

2024.09.04

企業活動分析 ロイヤルホールディングス株式会社 23年12月期は人流増加で需要回復、増収増益に

2024.09.03

24年7月の「新設住宅着工戸数」は3ヶ月連続のマイナス

2024.09.02

企業活動分析 株式会社サイゼリヤ 23年8月期はアジア新規出店がけん引し増収増益

2024.08.30

月例消費レポート 2024年8月号 消費は緩やかながらも改善の動きが続いている-内需主導での景気回復への期待感

2024.08.30

消費からみた景気指標 24年6月は6項目が改善

2024.08.30

24年7月の「ファーストフード売上高」は41ヶ月連続のプラスに

2024.08.30

24年7月の「ファミリーレストラン売上高」は29ヶ月連続プラス

2024.08.29

24年6月の「旅行業者取扱高」は19年比で73%に

2024.08.29

24年6月の「広告売上高」は、2ヶ月連続のプラス

2024.08.29

24年7月の「全国百貨店売上高」は29ヶ月連続のプラス、猛暑で盛夏商材が好調

2024.08.29

24年7月の「チェーンストア売上高」は既存店で17ヶ月ぶりのマイナス

2024.08.29

24年7月の「コンビニエンスストア売上高」は8ヶ月連続のプラスに

2024.08.28

24年6月の「商業動態統計調査」は3ヶ月連続のプラス

2024.08.28

24年7月の「景気の先行き判断」は4ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.08.28

24年7月の「景気の現状判断」は5ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.08.27

24年6月の「家計収入」は2ヶ月連続のプラス

週間アクセスランキング

1位 2024.08.02

提言論文 値上げほどの値打ち(価値)はない ー 消費者の主要30ブランド価値ランキング

2位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

3位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

4位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

5位 2024.08.06

提言論文 値上げ期を乗りきる戦略 ―ブランドライフサイクルマネジメント(BLCM)戦略

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area