プレアミアム・ビール2ブランドが上位を独占
ビール市場は、課税出荷数量ベースで17年連続マイナスとなるなど、減少トレンドに変化はないが、ここ数年はギフトを中心にプレミアムが話題となり減少幅が小さくなっている。
今回は、当社が任意に選んだ22ブランドについて、「知っている(認知)」「買ったことがある(購入経験)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事(を見たことがある)」「店頭(で見たことがある)」での接触状況、過去と3ヶ月以内における「買って食べたことがある」(購入経験)、さらに「今後(も)買いたいと思う」(今後購入意向)と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします(※調査は2014年4月)。
まず今回測定した7項目中、「認知」以外の6項目で「アサヒスーパードライ」(アサヒ)がトップであった。1987年に発売され、単独のブランドとして1989年に年間販売数量1億ケース(1ケースは大瓶20本換算)超えを記録。現在でも1億ケース以上を維持する圧倒的なトップブランドとしての強さを示した。
個別項目をみると、「認知」では、「キリンラガービール」(キリン)85%、「アサヒスーパードライ」82%、「一番搾り生ビール」(キリン)78%の業界トップ2のブランドが占めた。プレミアム・ビールを牽引する「ザ・プレミアム・モルツ」(サントリー)は4位で72%、5位にも同じくプレミアム・ビール「ヱビスビール」(サッポロ)が71%で続いた。
「3ヶ月内広告・記事接触」では、「アサヒスーパードライ」が32%、「ザ・プレミアム・モルツ」28%、「一番搾り生ビール」22%がトップ3で、4位には4月に新発売の「和膳」(サントリー)が入った。
「3ヶ月内店頭接触」では、「アサヒスーパードライ」53%、「キリンラガービール」45%、「一番搾り生ビール」43%、「ザ・プレミアム・モルツ」41%の上位4ブランドが4割を超えた。
「購入経験」では、「アサヒスーパードライ」47%、「キリンラガービール」36%、「一番搾り生ビール」35%、「ザ・プレミアム・モルツ」33%、「ヱビスビール」32%の上位5ブランドが3割を超えている。
「3ヶ月内購入経験」は、「アサヒスーパードライ」26%、「ザ・プレミアム・モルツ」16%、「一番搾り生ビール」15%、「ヱビスビール」12%、「キリンラガービール」11%の上位5ブランドが1割を超えている。このふたつの購入経験では、「アサヒスーパードライ」が2位に10ポイント以上の差をつけている。
「今後購入意向」は、「アサヒスーパードライ」34%、「ザ・プレミアム・モルツ」25%、「一番搾り生ビール」23%、「ヱビスビール」22%の上位4ブランドが2割を超えている。
最後に「再購入意向」をみると、トップが「アサヒスーパードライ」70%、2位「ザ・プレミアム・モルツ」69%が拮抗し、3位、4位には「和膳」67%、「ヱビスプレミアムブラック」63%と、2013年以降に発売された商品がランクインした。さらに、5位「ヱビスビール」62%、6位「一番搾り生ビール」60%の上位6ブランドまでが6割を超えている。
全体を通して、「アサヒスーパードライ」「キリンラガービール」「一番搾り生ビール」のトップ2社3ブランドに、「ザ・プレミアム・モルツ」「ヱビスビール」のプレミアム・ビールを加えた4社5ブランドが上位を占めた。各社のロングセラーが強いだけに新しいブランドの投入効果も低くなるため、どうしても新商品は新ジャンル(または、第3のビール)が中心になる。しかし景気回復局面で、プレミアム・ビールが下支えしている中で、「和膳」のように新たな切り口を持った商品の登場による活性化が、長らく続くビール消費のマイナストレンドからプラスへの転換につながると思われる。
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【提示22ブランド】
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- 【調査設計】
- 調査手法:インターネットリサーチ
- 調査期間:調査期間:2014年4月17日~21日
- 調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
- 有効回収サンプル数:1,035サンプル
サンプル構成(%)
- 調査期間:調査期間:2014年4月17日~21日