2014年のビール系飲料(ビール、発泡酒、新ジャンル)の市場は、10年連続で縮小、2015年上半期も前年同期比0.6%減と低迷が続いています。そんななかで、サントリーは1986年発売の「モルツ」を「ザ・モルツ」に改称・リニューアルし、注目されています。
今回は、当社が任意に選んだビール系飲料32ブランドについて、「知っている(認知率)」、「飲んだことがある(飲用経験率)」、「1ヶ月以内に飲んだ」「2ヶ月前と比べて飲む頻度が増えた」「1ヶ月間で一番よく読んだ(最頻飲用)」、さらに「今後(も)飲みたいと思う」(今後購入意向)と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。
今回の調査は、9月8日の「ザ・モルツ」新発売から約1ヶ月半後の10月23日から行った。調査結果の全体を概観すると、前回(2015年5月版)、前々回(2014年8月版)などと同様に、「アサヒ スーパードライ(アサヒビール)」が飲用頻度増加率以外の6項目で首位を獲得した。とくに1ヶ月内最頻飲用では、2位の「サントリー 金麦(サントリー)」の3倍にあたる16.0%という差をつけるなど、シェアトップの強さをみせた。
注目の「ザ・モルツ」だが、飲用頻度増加率で首位、しかも、最大需要期の夏場を終えて、他のブランドが軒並み1~2%台のなか、ひとり4.3%とリニューアルの効果がみられる。認知、飲用経験、1ヶ月内飲用、1ヶ月内最頻飲用、今後の購入意向などでも10位内に食い込んでいる。
しかし、ユーザーのロイヤリティの指標である再購入意向は47.9%で、18位となった。今回の大型リニューアルは、トライアルの獲得には効果がみられるものの、ロイヤル顧客の育成は、これからの課題といえる。
サントリーは、プレミアムビール市場で「ザ・プレミアム・モルツ」がトップ、新ジャンル市場では「金麦」が好調だが、ビール系飲料の約半分を占めるスタンダードビール市場では、「アサヒ スーパードライ」や「一番搾り(キリンビール)」の大型ブランドに阻まれて苦戦が続いていた。スタンダードビールの「ザ・モルツ」は、発売後約1ヶ月半後の10月21日には、2015年の販売計画の9割を達成、計画を当初の1.5倍の300万ケースに上方修正するなど好調が伝えられている。このままアサヒビールやキリンビールの厚い布陣の一角を崩し、成長が続くのか。新生「ザ・モルツ」の今後が注目される。
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【提示32ブランド】
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- 【調査設計】
- 調査手法:インターネットリサーチ
- 調査期間:調査期間:2015年10月23日~27日
- 調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
- 有効回収サンプル数:1,009サンプル
サンプル構成(%)
- 調査期間:調査期間:2015年10月23日~27日