
2020年のコーヒー飲料の販売金額は、前年比9.7%減の8,167億円となった(全国清涼飲料連合会)。
今回は、当社が任意に選んだコーヒー飲料32ブランドについて、「知っている(認知)」「3ヶ月以内に広告などを見た(広告接触)」「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」「最近3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査でも、前回(2021年1月版)と同様、サントリーの「BOSS(ボス)」が再購入意向を除く6項目で首位を獲得した。広告接触では、2位の「ジョージア」(日本コカ・コーラ)に9.1ポイントの、認知では同じく「ジョージア」に7.2ポイントの差をつけており、広告を軸に高い認知を実現している。
「ジョージア」は、3ヶ月以内購入と再購入意向を除く5項目で2位だ。認知や広告接触、店頭接触では「BOSS」に5ポイント以上の差をつけられているが、3ヶ月以内購入や今後の購入意向では「BOSS」との差は小さい。
この上位2ブランドを追うのは、「クラフトボス」(サントリー)、「キリンファイア」(キリンビバレッジ)、「ワンダ」(アサヒ飲料)、「マウントレーニア」(森永乳業)などだが、認知や購入経験では水をあけられている。
再購入意向では、首位は大容量でコストパフォーマンスに優れた「トップバリュのコーヒー」(イオン)、2位には"癒しのカフェの味わい"を謳う「BEANS & ROASTERS」(UCC 上島珈琲)が入った。ともに母数は少ないが、特徴のはっきりした商品だ。定番の「BOSS」、「ジョージア」は今回ともにランク外となった。
コロナ禍でコーヒー飲料市場は大きな影響を受けた。もともとダウントレンドにあった缶コーヒーは、在宅勤務や外出自粛で大きく落ち込み、家庭用の大容量商品や、"ちびだら飲み"対応のペットボトルへのシフトがみられた。同時に高まる健康志向を背景に、ブラックや微糖が注目されているという。メーカー各社は相次いで新ブランドや新アイテムを投入しており、「クラフトボス」(サントリー)や「ジョージア ジャパンクラフトマン」(日本コカ・コーラ)などに続く大型ヒット商品の登場が期待される。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月以内購入
- BOSS(ボス) 缶コーヒー(サントリー) 18.7%
- CRAFT BOSS(サントリー) 15.7%
- ジョージア(日本コカ・コーラ) 15.5%
- 購入意向
- BOSS(ボス) 缶コーヒー(サントリー) 25.7%
- ジョージア(日本コカ・コーラ) 21.8%
- CRAFT BOSS(サントリー) 18.4%
- 3ヶ月以内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示32ブランド
- BOSS(ボス) 缶コーヒー(サントリー)
- CRAFT BOSS(クラフトボス)(サントリー)
- BOSS(ボス) ラテベース(サントリー)
- プレミアムボス コーヒーハンターズセレクション(サントリー)
- ジョージア(日本コカ・コーラ)
- ジョージア ジャパンクラフトマン(日本コカ・コーラ)
- ジョージア カフェボトルコーヒー(日本コカ・コーラ)
- ジョージア ラテニスタ(日本コカ・コーラ)
- コスタ(日本コカ・コーラ)
- キリンファイア(キリンビバレッジ)
- キリンファイア ワンデイ(キリンビバレッジ)
- タリーズコーヒー(缶)(伊藤園)
- ワンダ(アサヒ飲料)
- ドトール カフェ・オ・レ(アサヒ飲料)
- ポッカコーヒー(ポッカサッポロF & B )
- アロマックス(ポッカサッポロF & B)
- UCC ミルクコーヒー(UCC 上島珈琲)
- UCC THE COFFEE(UCC 上島珈琲)
- UCC BLACK 無糖(UCC 上島珈琲)
- UCC BLACK COLD BREW(UCC 上島珈琲)
- BEANS & ROASTERS(UCC 上島珈琲)
- 上島珈琲店(UCC 上島珈琲)
- ブレンディ ボトルコーヒー(味の素AGF)
- ダイドーブレンドコーヒー(ダイドードリンコ)
- スターバックス チルドカップ(スターバックス)
- マウントレーニア(森永乳業)
- ドトールチルドカップ(メイトー)
- セブンプレミアムのコーヒー(セブン & アイ)
- ウチカフェマイカップドリンク(ローソン)
- ファミリーマートコレクションのコーヒー
- みなさまのお墨付きのコーヒー(西友)
- トップバリュのコーヒー(イオン)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2021年12月10日(金)~12月15日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,042サンプル
サンプル構成(%)


参照コンテンツ
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