2021年のビール系飲料の販売数量は前年比5%減と推計されている。市場は17年連続のマイナスとなった(ビール4社発表)。
今回は、当社が任意に選んだビール系飲料34ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査では、アサヒビールの主力、「アサヒ スーパードライ(以下、スーパードライ)」が全項目で首位を獲得した。「スーパードライ」は、今年2月に、発売以来36年目で初となるフルリニューアルを実施し、TVCMやWebなど、過去最大規模の広告を投下。その甲斐あってか前回(2021年6月版)は6.6ポイント差で2位だった再購入意向でも首位を奪い返した。
再購入意向以外の6項目で2位となったのが「キリン 一番搾り」(キリンビール)、「サントリー ザ・プレミアム・モルツ」(サントリー)は5項目で3位を獲得、各社の主力ビールが上位をがっちりと固めた。
今回注目したいのが、定番が上位を固めるビール市場で再購入意向でそれぞれ2位と3位に入った「アサヒ スーパードライ 生ジョッキ缶」(アサヒビール。以下、生ジョッキ缶)と「SPRING VALLEY 豊潤<496>」(キリンビール。以下、スプリングバレー)だ。「生ジョッキ缶」は昨年4月に新発売以降、完売と数量限定での発売を繰り返す人気商品だ。「スプリングバレー」は昨年3月に発売したクラフトビールで、今年1月にリニューアルした。ともにコロナ下の家飲み需要に対応した高付加価値商品だ。
新型コロナウイルス感染拡大とそれに伴う飲食店の営業制限や外出自粛で、ビール系飲料の業務需要は大きく落ち込んだ。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の解除後も完全には復調していない。そこでビール各社が注力しているのが、「少し良いものを飲みたい」「在宅時間を充実させたい」という家庭用需要に対応したビールだ。アサヒビールの「生ジョッキ缶」やキリンビールの「スプリングバレー」以外にも、サントリービールは、「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドで限定発売の黒ビールや「マスターズドリーム」などラインナップを拡充。サッポロビールも今年2月にリニューアルした。夏の需要期に向けて、家飲みをめぐる各社の競争はさらにヒートアップしそうだ。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月以内購入
- アサヒ スーパードライ(アサヒビール) 26.3%
- キリン 一番搾り(キリンビール) 17.3%
- サントリー ザ・プレミアム・モルツ(サントリー) 13.0%
- 再購入意向
- アサヒ スーパードライ(アサヒビール) 66.0%
- アサヒ スーパードライ 生ジョッキ缶(アサヒビール) 64.9%
- SPRING VALLEY 豊潤<496>(キリンビール) 64.0 %
- 3ヶ月以内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示34ブランド
- アサヒ スーパードライ(アサヒビール)
- アサヒ スーパードライ 生ジョッキ缶(アサヒビール)
- アサヒ生ビール(マルエフ)(アサヒビール)
- アサヒ オリオン(アサヒビール)
- TOKYO 隅田川ブルーイング(アサヒビール)
- キリン 一番搾り(キリンビール)
- キリン 一番搾り 糖質ゼロ(キリンビール)
- SPRING VALLEY 豊潤<496>(キリンビール)
- キリン ラガービール(キリンビール)
- サントリー ザ・プレミアム・モルツ(サントリー)
- パーフェクトサントリービール(サントリー)
- サントリー ザ・モルツ(サントリー)
- サッポロ 生ビール黒ラベル(サッポロビール)
- サッポロ ヱビスビール(サッポロビール)
- ヤッホーブルーイング よなよなエール(ヤッホーブルーイング)
- アサヒ スタイルフリー<生>(アサヒビール)
- アサヒ 本生(アサヒビール)
- キリン 淡麗極上<生>(キリンビール)
- キリン 淡麗グリーンラベル(キリンビール)
- サッポロ 北海道生搾り(サッポロビール)
- アサヒ ザ・リッチ(アサヒビール)
- クリアアサヒ(アサヒビール)
- アサヒ オフ(アサヒビール)
- キリン のどごし<生>(キリンビール)
- キリン のどごしストロング(キリンビール)
- キリン 本麒麟(キリンビール)
- キリン 濃い味<糖質0>(キリンビール)
- サントリー 金麦(サントリー)
- サントリー 金麦ザ・ラガー(サントリー)
- ジョッキ生(サントリー)
- サッポロ 麦とホップ(サッポロビール)
- サッポロ GOLD STAR(サッポロビール)
- セブンプレミアム ザ・ブリュー(セブン&アイ)
- トップバリュ バーリアル(イオン)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2022年5月13日(金)~5月18日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,049サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第133号 コロナ禍で存在感放つプレミアム系ビール
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第126号 酒税改正でどうなる!?家呑みカテゴリー間競争
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- 戦略ケース 地道にファンを増やし続けるキリン「本搾り」のブランド育成(2021年)
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