2022年の茶系飲料の販売金額は8,121億円で前年比107.5%、生産量は同103.0%で、金額、数量とも2年連続で前年を上回った(全国清涼飲料連合会)。
今回は、当社が任意に選んだ無糖茶24ブランドについて、「知っている(認知)」「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」「最近3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査では、「お~いお茶 緑茶(以下お~いお茶 伊藤園)」が全項目で首位となり、前回(2022年8月版)同様、トップブランドらしい強さをみせた
「お~いお茶」は、認知が8割を超え、購入経験は6割に迫り、3ヶ月内購入で3割を超えるメガブランドだ。2位以下との差も、購入経験では15ポイント、3ヶ月内購入でも10ポイント近い。再購入意向も6割を超え、その強さに死角はみられない。
2位グループは激戦だ。「綾鷹(コカ・コーラシステム)」、「サントリー緑茶 伊右衛門(以下伊右衛門 サントリー)」が僅差で競り合い、「キリン生茶(キリン)」が小差で続く。
再購入意向でも首位は「お~いお茶」で、唯一6割を超える。それに同じ伊藤園の「健康ミネラルむぎ茶」、「綾鷹」、「やかんの麦茶 from 一(はじめ)(コカ・コーラシステム)」、「伊右衛門」などが僅差で5割台後半でひしめいている。他にも10位内にはジャスミンティやほうじ茶などのバラエティもみられる。
2022年の茶系飲料の伸びは、生産量、販売金額とも飲料全体を上回っている。好調の要因は、新型コロナウイルス感染症の5類移行や行動制限撤廃による人流の戻りや、コロナ感染拡大を経ていっそう強まっている健康志向などだ。原材料費高騰に伴う値上げなど不安要因もみられるものの、メーカー各社は、香りや本物感、カテキンの効能などさまざまな切り口で付加価値を高め、SNSなどでのコミュニケーションに余念がない。2023年の夏は、記録を更新する猛暑で止渇性の高い無糖茶には追い風だった。さまざまな消費者のニーズに対応し成長していく無糖茶市場の今後が注目される。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月内購入
- お~いお茶 緑茶(伊藤園) 30.1%
- 綾鷹(コカ・コーラシステム) 20.6%
- サントリー緑茶 伊右衛門(サントリー) 19.2%
- 再購入意向
- お~いお茶 緑茶(伊藤園) 63.9%
- 健康ミネラルむぎ茶(伊藤園) 59.5%
- 綾鷹(コカ・コーラシステム) 57.9%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示24ブランド
- お~いお茶 緑茶(伊藤園)
- キリン生茶(キリン)
- サントリー緑茶 伊右衛門(サントリー)
- 綾鷹(コカ・コーラシステム)
- ヘルシア緑茶(花王)
- 一(はじめ)緑茶(セブン&アイ)
- ファミリーマートコレクション にごり旨み緑茶(ファミリーマート)
- ローソンオリジナル 緑茶(ローソン)
- 玉露入りお茶(ポッカサッポロ フード&ビバレッジ)
- GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶(サントリー)
- 健康ミネラルむぎ茶(伊藤園)
- 爽健美茶 健康素材の麦茶(コカ・コーラシステム)
- やかんの麦茶 from 一(はじめ)(コカ・コーラシステム)
- アサヒ十六茶 麦茶(アサヒ飲料)
- お~いお茶 ほうじ茶(伊藤園)
- 伊右衛門 ほうじ茶(サントリー)
- 綾鷹 ほうじ茶(コカ・コーラシステム)
- サントリーウーロン茶(サントリー)
- 黒烏龍茶(サントリー)
- 伊藤園ウーロン茶(伊藤園)
- アサヒ十六茶(アサヒ飲料)
- 爽健美茶(コカ・コーラシステム)
- からだ巡茶(コカ・コーラシステム)
- リラックスジャスミンティ(伊藤園)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間日:2023年09月13日(水)~09月14日(木)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,105サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場 背景にある簡便化志向や節約志向
どんな人がパンを食べているのか調べてみた。主食として1年内に食べた頻度をみると、食事パンは週5回以上食べた人が2割で、特に女性50・60代は3割前後と高かった。パン類全体でみると、朝食で食事パンを食べた人は女性を中心に高く、特に女性50代は6割以上であった。
成長市場を探せ コロナ禍の落ち込みから再成長する惣菜食市場
コロナ禍で打撃を受けた市場のひとつに惣菜市場がある。特に外出自粛の影響を受けた百貨店の惣菜などが落ち込んだ。しかし、翌21年には早くも持ち直し、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。