
2024年のノンアルコール飲料市場は前年比11%増となる約4,580万ケースで過去最高を更新したとみられる(サントリー発表)。
今回は、当社が任意に選んだノンアルコール飲料(含微アルコール飲料)24ブランドについて、「知っている(認知)」、「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」、「最近3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、前回(2024年4月版)同様「アサヒ ドライゼロ(以下ドライゼロ)(アサヒビール)」が全項目で首位を獲得した。ビールテイストの「ドライゼロ」は、購入経験や3ヶ月内購入で、2位の「オールフリー(サントリー)」に5ポイント以上の差をつけた。店頭接触では唯一の6割超えで、2位以下には10ポイント以上の差をつけている。エクステンションのもとである「アサヒ スーパードライ(アサヒビール)」と同じ銀色ベースのパッケージが、店頭でも機能していると考えられる。
2位以下を見ると、「オールフリー」が、同じくサントリーの「のんある気分」を抑えて5項目で2位を獲得した。カクテルタイプの「のんある気分」は、上位にビールテイストが目立つなかで、こちらも5項目で3位に食い込んだ。4位グループは激戦で、「キリン グリーンズフリー」、「アサヒ ゼロ(アサヒビール)」、「キリン零ICHI(ゼロイチ)(キリン)」などビールタイプを中心に激戦が繰り広げられている。
再購入意向をみると、「ドライゼロ」、「キリン零ICHI」、「オールフリー」など、ここでも上位6位はビールテイストで占められ、うち4位までは再購入意向5割を超えている。ビールテイスト以外では、「ノンアルでワインの休日(サントリー)」、「氷零 カロリミット(キリンビール)」、「のんある気分」などが10位以内にランクインしており、カテゴリーの広がりが感じられる。
ノンアルコール飲料市場は、メガトレンドである健康志向を背景に、アップトレンドが続いている。メーカー各社も「お酒の文化の一環」「飲酒シーンの選択肢のひとつ」などの位置づけで注力している。しかし、原材料費の高騰などから各社のノンアルコール飲料は値上げが予定されており、節約志向の強まるなか、消費者の判断も厳しさを増すと考えられる。優勝劣敗がより明確化していきそうな市場の行方が注目される。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月内購入
- アサヒ ドライゼロ(アサヒビール) 21.2%
- オールフリー(サントリー) 15.6%
- のんある気分(サントリー) 11.9%
- 再購入意向
- アサヒ ドライゼロ(アサヒビール) 61.3%
- キリン零ICHI(ゼロイチ)(キリン) 55.4%
- オールフリー(サントリー) 55.2%
- キリン グリーンズフリー(キリン) 51.2%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- アサヒ ドライゼロ(アサヒビール)
- アサヒ ドライゼロ フリー(アサヒビール)
- アサヒ ヘルシースタイル(アサヒビール)
- アサヒ ゼロ(アサヒビール)
- キリン グリーンズフリー(キリン)
- キリンカラダフリー(キリン)
- キリン零ICHI(ゼロイチ)(キリン)
- キリンパーフェクトフリー(キリン)
- オールフリー(サントリー)
- サッポロ プレミアムアルコールフリー(サッポロビール)
- スタイルバランス(アサヒビール)
- 氷零 カロリミット(キリンビール)
- 贅沢ワイン気分(キリン)
- モクバル(キリン)
- のんある気分(サントリー)
- のんある酒場(サントリー)
- サッポロ レモンズフリー(サッポロビール)
- よわない檸檬堂(コカ・コーラシステム)
- 酔わないウメッシュ(チョーヤ梅酒)
- まるで梅酒なノンアルコール(サントリー)
- メルシャン スパークリングアルコールゼロ(メルシャン)
- ノンアルでワインの休日(サントリー)
- ビアリー(アサヒビール)
- ザ・ドラフティ(サッポロビール)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2025年2月18日(月)~2月19日(水)
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,048サンプル
サンプル構成(%)


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