半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2010.03)
消費者調査 No91.発泡酒(2010年3月版)
発泡酒の脅威は第三のビール
淡麗シリーズの善戦が光る
 詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(ZIP形式・会員サービス)
 発泡酒市場は、1998年のキリンビール「麒麟淡麗<生>」によって急速に拡大、「麒麟淡麗<生>」は、同年の発泡酒市場のシェア50%を占める大ヒット商品となりました。さらには2001年にアサヒビールが「本生」(現本生 ドラフト)を発売し、発泡酒市場をさらに拡大しました。
 しかし、2003年に酒税法改正で、発泡酒は10円の値上げを余儀なくされ、ビールとの価格競争力が低下した結果、出荷量にかげりが見え始めました。そのことで、メーカー各社がさらなる安い税率のアルコール飲料の研究から第三のビールが開発されたことも発泡酒出荷量低迷の要因となっています。2008年の出荷量は第三のビールに抜かれ、ビール類における構成比で初めて最下位となりました(戦略ケース 出荷量過去最低でもビール全社営業増益(2009年))。
 今回は当社が任意に選んだ発泡酒14ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買ったことのある(購入経験率)」、購入者の満足度合を示す「購入経験者の今後の購入意向(再購入意向)」などについてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。

 今回のランキングでは、「知っている(認知率)」、「買ったことのある(購入経験率)」は、キリンビールの「麒麟淡麗<生>」、キリンビールの「淡麗グリーンラベル」、アサヒビールの「本生 ドラフト」の順となった。認知率と購入経験上位のブランドは、キリンビールとアサヒビールの先発ブランドが独占しており、後発ブランドは厳しい状況におかれている。
 購入者の満足度合を示す「購入経験者の今後の購入意向(再購入意向)」は、認知率と購入経験率が1位だったキリンビールの「麒麟淡麗<生>」が1位を獲得し、三冠を達成した。また、キリンビールは、「淡麗グリーンラベル」も再購入意向で3位にランクインし、キリンビールの「淡麗シリーズ」は発泡酒市場で上々の評価を得ているといえよう。
 しかし、認知率と購入経験率が3位であったアサヒビールの「本生 ドラフト」は、再購入意向では、13位と苦戦している。アサヒビールの新製品である「クールドラフト」も再購入意向が12位となっており、こちらも苦戦している状況である。
 一方、アサヒビールの「スタイルフリー」、キリンビール「淡麗グリーンラベル」、サントリー「ダイエット<生>」に代表されるカロリーオフ等に代表される健康志向を訴求した製品が再購入意向の上位にランクインした。
 発泡酒は、品質の面ではビールと、価格の面では第三のビールと、それぞれ厳しい競争を強いられている。「健康志向」は、前年比15.6%減とビール類のなかでも最も縮小がすすむ発泡酒市場が生き残るためのキーワードのひとつといえるかもしれない。

 本コンテンツのグラフは無料会員サービス、詳細データは有料会員サービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧には会員サービスへのご登録が必要です。

会員サービスのご案内についてはこちらをご覧ください。
会員の方は、下記をクリックしてグラフ・詳細データをご利用ください。








【提示14ブランド】
  • キリン 麒麟淡麗<生>
  • キリン 淡麗グリーンラベル
  • キリン 淡麗ダブル
  • キリン 麒麟ZERO
  • キリン 円熟
  • アサヒ スタイルフリー
  • アサヒ クールドラフト
  • アサヒ本生 ドラフト
  • アサヒ本生 アクアブルー
  • アサヒ ジンジャードラフト<生>
  • アサヒ 贅沢日和
  • サントリー MD ゴールデンドライ
  • サントリー ダイエット<生>
  • サッポロ生搾り みがき麦

【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2010年2月24日~2月26日
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,038サンプル
サンプル構成(%)

お知らせ

2024.12.19

JMR生活総合研究所 年末年始の営業のお知らせ

新着記事

2024.12.20

消費者調査データ No.418 サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも

2024.12.19

24年10月の「商業動態統計調査」は7ヶ月連続のプラス

2024.12.19

24年10月の「広告売上高」は、6ヶ月連続のプラス

2024.12.19

24年10月の「旅行業者取扱高」は19年比で83%に

2024.12.18

提言論文 「価値スタイル」で選ばれるブランド・チャネル・メディア

2024.12.18

24年11月の「景気の先行き判断」は3ヶ月連続の50ポイント割れに

2024.12.18

24年11月の「景気の現状判断」は9ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.12.17

24年10月の「現金給与総額」は34ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.12.16

企業活動分析 SGHDの24年3月期はロジスティクス事業不振で2期連続の減収減益

2024.12.16

企業活動分析 ヤマトHDの24年3月期はコスト削減追いつかず3期連続減益

2024.12.13

成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク(2024年)

2024.12.12

24年10月の「家計収入」は再びプラスに

2024.12.12

24年10月の「消費支出」は6ヶ月連続のマイナスに

2024.12.11

提言論文 価値スタイルによる生活の再編と収斂

2024.12.10

24年10月は「有効求人倍率」は改善、「完全失業率」は悪化

2024.12.09

企業活動分析 江崎グリコ株式会社 23年12月期は国内外での売上増などで増収増益達成

2024.12.09

企業活動分析 日清食品ホールディングス株式会社 24年3月期は価格改定浸透で増収、過去最高益達成

 

2024.12.06

消費者調査 2024年 印象に残ったもの 「大谷選手」「50-50」、選挙も五輪も超えてホームラン!

2024.12.05

24年11月の「乗用車販売台数」は3ヶ月ぶりのマイナス

週間アクセスランキング

1位 2024.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2024年5月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

2位 2024.04.05

消費者調査データ ノンアルコール飲料(2024年4月版) 首位は「ドライゼロ」、追う「オールフリー」「のんある気分」

3位 2024.12.04

提言論文 本格消費回復への転換-価値集団の影響力拡大

4位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

5位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area