マウスウォッシュの2020年の国内市場規模は、前年比7%増の475億円とみられている(サンスター発表)。
今回は、当社が任意に選んだマウスウォッシュ29ブランドについて、「知っている(認知率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「買って使ったことがある(経験率)」、「3ヶ月以内に買って使った(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って使いたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査では、「ガム・デンタルリンス(サンスター)」、「リステリン(ジョンソン・エンド・ジョンソン)」、「モンダミン(アース製薬)」の3ブランドが、項目ごとに順位を変えながら上位争いを繰り広げている。認知率では上位3位が50%以上なのに対して、4位の「NONIO マウスウォッシュ(ライオン)」は29.2%。購入経験でも上位3位は20%以上だが、4位の「システマEXデンタルリンス(ライオン)」は9.6%と、明確な差が表れた。
上位3ブランドは、認知率で首位の「モンダミン」が他の2ブランドに約10ポイントの差をつけているが、その他の項目では差が小さく、上位3ブランドが市場をリードしていることが分かる。
一方、再購入意向では、母数が小さいながらも細菌除去効果の高さを訴求する「コンクールF (ウエルテック)」が79.6%と、極めて高い意向を示した。上位ブランドでは、「ガム・デンタルリンス」が61.4%で3位、「リステリン」が54.7%で5位となっている。3ヶ月以内購入の首位が10%に届かないこととあわせて考えると、ユーザー層は大きくはないが、リピート意向は高いと考えられる。
マウスウォッシュは、マスクで不快になりがちな口の中をスッキリさせる、口内の細菌の除去などの効果が期待され、コロナ下で注目が増した商品のひとつである。日本のマウスウォッシュ使用率は国際的にみて低い(サンスター調べ)ことや、コロナ禍で高まった清潔意識やマスクの着用習慣などから、拡大余地は大きいと期待できる。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月内購入
- ガム・デンタルリンス(サンスター) 9.2%
- リステリン(ジョンソン・エンド・ジョンソン) 8.9%
- モンダミン(アース製薬) 5.3%
- 再購入意向
- コンクールF (ウエルテック) 79.6%
- クリニカアドバンテージデンタルリンス(ライオン) 61.8%
- ガム・デンタルリンス(サンスター) 61.4%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示29ブランド
- ガム・デンタルリンス(サンスター)
- ガム・マウスバリア(サンスター)
- オーラツーミー マウスウォッシュ(サンスター)
- オーラツー プレミアム(サンスター)
- バトラー マウスコンディショナー(サンスター)
- モンダミン(アース製薬)
- リステリン(ジョンソン・エンド・ジョンソン)
- システマEXデンタルリンス(ライオン)
- クリニカクイックウォッシュ(ライオン)
- クリニカアドバンテージデンタルリンス(ライオン)
- NONIO マウスウォッシュ(ライオン)
- デントヘルス薬用デンタルリンス(ライオン)
- クリアクリーン ダイレクトウォッシュ(薬用洗口液)(花王)
- ピュオーラ 洗口液(花王)
- diem ディエム ボタニカルマウスウォッシュ(I-ne)
- バイオティーン マウスウォッシュ(グラクソ・スミスクライン)
- ブレスラボ マウスウォッシュ(第一三共ヘルスケア)
- 歯磨撫子 重曹すっきり洗口液(石澤研究所)
- セラブレス オーラルリンス(アルファネット)
- コンクールF (ウエルテック)
- プロフレッシュ オーラルリンス(アルファネット)
- プロポリンス(ピエラス)
- Daily1(デイリーワン)(フロムココロ)
- 爽快洗口液オクチシリーズ(ビタットジャパン)
- A2Care マウスウォッシュ(エースネット)
- フィスホワイト マウスウォッシュ(イルミルド製薬)
- オーラルクールCHX (歯愛メディカル)
- ナチュラフレッシュプロ(ドクターズチョイス)
- L8020 乳酸菌 ラクレッシュ洗口液(ジェクス)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2021年11月12日(金)~11月17日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,013サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第138号 一歩進んだオーラルケア コロナで拡がる衛生行動(2021年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第128号 8割が不満を感じている!?マスク越しのコミュニケーション(2021年)
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 凍結した消費マインドを溶解させるマーケティング―解除後の消費増加シナリオ(2021年)
- MNEXT 静かに激変する「当たり前の日常」と解凍消費(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
おすすめ新着記事
消費者調査データ サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも
調査結果を見ると、「Amazon プライムビデオ」が全項目で首位となった。「プライムビデオ」は認知率で認知率は8割強、利用経験では唯一4割強、今後の利用意向でも3割を超えている。
成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク
コロナ下では長期休業や入場制限などを強いられ、壊滅的ともいえる打撃を被ったテーマパーク市場、しかし、コロナが5類移行となった2023年には、売上高は8,000億円の大台を突破、過去最高を記録した。
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。