2021年の衣料用洗剤(粉末、液体合計)の販売金額は、前年比2.7%増で、2年ぶりのプラスとなった(経済産業省「生産動態統計」)。
今回は、当社が任意に選んだ衣料用洗剤決済26ブランドについて、「知っている(認知率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「買って使ったことがある(経験率)」、「3ヶ月以内に買って使った(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って使いたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。s
今回の調査では、前回(2021年11月版)に引き続き、「アタックZERO(花王)」が全項目で首位を獲得した。「アタックZERO」は、2位ブランドに、店頭接触で9.7ポイント、利用経験で7.7ポイント、3ヶ月内購入で5.8ポイント、今後の購入意向で6.7ポイント差で首位を獲得した。再購入意向でも4.2ポイントの差となっている。高い店頭カバー率が利用経験につながり、再購入意向も高いという良い循環が形成されている。
「アタックZERO」以外の「アタック」ブランドも上位も食い込んでいる。液体洗剤の「アタック抗菌EX(花王)」は、店頭接触、利用経験、3ヶ月内購入、購入意向、再購入意向などで2位、粉末洗剤の「アタック高活性バイオパワー(花王)」は認知で2位、3ヶ月内利用は、粉末洗剤に限れば2位である。
「アタック」以外では、ライオンの「トップスーパーNANOX」や&anp;の「アリエール除菌プラス」などが上位に入っている。
再購入意向をみると、「アタックZERO」、「アタック抗菌EX」「アリエール除菌プラス」「アタック消臭ストロングジェル(花王)」など、3ヶ月内利用や購入意向で上位となったブランドがそのまま5位以内に入っている。よく使われている商品の継続利用意向が高いと考えられる結果である。
衣料用洗剤は、コロナ禍で高まる清潔意識を背景に堅調な動きとなっている。伸びをけん引しているのは液体洗剤で、ここ数年、粉末洗剤はロングセラーブランドが姿を消すなど縮小しており、2021年の販売金額は2017年の6割程度に留まっている。さらに液体洗剤も「容器のプッシュ数で必要量が分かり、計量不要」「洗濯機の自動投入機能に対応」など使い勝手の改良が著しい。高機能化の進む衣料用洗剤市場の、今後が注目される。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月内利用
- アタックZERO(花王) 17.8%
- アタック抗菌EX(花王) 12.0%
- トップスーパーNANOX(ライオン) 8.1%
- 再購入意向
- アタックZERO(花王) 74.6%
- アタック抗菌EX(花王) 70.4%
- アリエール除菌プラス(&anp;) 67.8%
- 3ヶ月内利用
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示26ブランド
- アタックZERO(花王)
- アタック抗菌EX(花王)
- アタック消臭ストロングジェル(花王)
- フレグランスニュービーズ(花王)
- エマール(花王)
- トップスーパーNANOX(ライオン)
- トップクリアリキッド(ライオン)
- アクロン(ライオン)
- アリエールジェル(&anp;)
- アリエール除菌プラス(&anp;)
- アリエールダニよけプラス(&anp;)
- アリエールバプロクリーン(&anp;)
- ボールドジェル(&anp;)
- さらさ洗濯洗剤(&anp;)
- ヤシノミ洗たく洗剤(ヤシノミ洗剤)
- セフターエナジー(コープクリーン)
- ランドリン WASH(ネイチャーラボ)
- アタック高活性バイオパワー(花王)
- ニュービーズ(花王)
- トッププラチナクリア(ライオン)
- 部屋干しトップ除菌EX(ライオン)
- 無リントップ(ライオン)
- セフターE(生協)
- アリエールバイオサイエンスジェルボール4D(&anp;)
- アリエールプロクリーンジェルボール4D(&anp;)
- ボールドジェルボール4in1(&anp;)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2022年10月27日(木)~10月28日(金)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,093サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
- 企画に使えるデータ・事実 成長市場を探せ 衣料用液体洗剤(2020年版)
- 戦略ケース 増えるコインランドリーと減少するクリーニング店~変化する市場への対応から需要創造へ~(2017年)
- 戦略ケース 「花王」 × 「P&G」 取引条件透明化で値下げ圧力克服(2007年)
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