半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2023年11月16日

消費者調査データ No.397
シャンプー(2023年12月版)
「パンテーン」と「ラックス」、僅差の競り合い



グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
登録済みの方はこちらからログインしてご利用ください。

 2022年のシャンプー市場は国内の出販売数量が前年比100.9%、出荷金額が同100.2%となった(経済産業省「生産動態統計調査」)。

 今回は、当社が任意に選んだシャンプー24ブランドについて、「知っている(認知率)」、最近3ヶ月以内に「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「買って使ったことがある(経験率)」、「3ヶ月以内に買って使った(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って使いたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。

 今回の調査では、前回(2022年10月版)同様、「パンテーン(P&G)」が複数の項目で首位を獲得した。「パンテーン」が首位を獲得したのは、店頭接触、購入経験、3ヶ月内購入、今後の購入意向の4項目だが、いずれも2位との差は僅かで、3ヶ月内購入では1.2ポイント差、、今後の購入意向ではその差は1ポイント未満とほぼ横並びだ。

 競っているのは「ラックス(ユニリーバ)」だ。「ラックス」は、店頭接触や購入経験では3位だが、3ヶ月内購入と今後の購入意向では2位と、「パンテーン」を猛追している。外資系2ブランドを追うのは花王の「メリット」だ。認知は首位、店頭接触と購入経験では2位とロングセラーらしい位置取りといえる。

 しかし、再購入意向では顔ぶれは大きく変わる。「パンテーン」は11位、「ラックス」は7位、「メリット」は18位にとどまり、代わりに「ダイアン(ネイチャーラボ)」(3位)、「ボタニスト(I-ne)」(同率「3位)、「& ハニー モイストシャンプー(ヴィークレア)」(6位)などの国内専業メーカーのブランドがランクインしている。これらは、保水、植物由来、はちみつ原料などをブランド名として分かりやすく打ち出し、若い女性を中心に支持を得ている。

 シャンプー市場は多機能化、高付加価値化の動きを強めてきた。ノンシリコン、植物性、オイルなどさまざまなトレンドでヒット商品を生み出してきたシャンプー市場だが、ここ最近、新たなキーワードの商品が発売され、注目を集め始めている。それは「夜間美容」だ。再購入意向で上位にランクインした「ダイアン」や「& ハニー」ではラインエクステンションで、「ボタニスト」を発売するI-neでは別ブランドで夜間の補修、保水などを訴求するアイテムが発売されている。コロナによるインバウンド需要の消失などによる落ち込みから、ゆっくりと回復しているシャンプー市場が、新たなトレンドでさらなる成長軌道に乗れるのかが注目される。


注目ランキング
  • 3ヶ月内購入
    1. パンテーン(P&G)   9.9%
    2. ラックス(ユニリーバ) 8.7%
    3. メリット(花王)    7.5%
  • 再購入意向
    1. ハーバルエッセンス(P&G)     69.6%
    2. キュレル(花王)          64.3%
    3. モイストダイアン(ネイチャーラボ) 60.0%
    1. ボタニスト(I-ne)         60.0%

グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。

ログインしてグラフを見るいますぐ会員登録


詳細データのダウンロード

クロス集計表 サンプルイメージ
消費者調査データ クロス集計表 サンプルイメージ

調査概要

提示24ブランド

  • h&s (P&G)
  • ハーバルエッセンス(P&G)
  • パンテーン(P&G)
  • ダヴ(ユニリーバ)
  • モッズヘア(ユニリーバ)
  • ティモテ(ユニリーバ)
  • ラックス(ユニリーバ)
  • アジエンス(花王)
  • エッセンシャルダメージケア(花王)
  • セグレタ(花王)
  • メリット(花王)
  • サクセス薬用シャンプー(花王)
  • キュレル(花王)
  • TSUBAKI (ファイントゥデイ)
  • シーブリーズ(ファイントゥデイ)
  • サラ(カネボウ化粧品)
  • いち髪(クラシエ)
  • 海のうるおい藻(クラシエ)
  • サンスタートニックシャンプー(サンスター)
  • スカルプD (アンファー)
  • モイストダイアン(ストーリアネイチャーラボ)
  • ボタニスト(I-ne)
  • レヴール(ジャパンゲートウェイ)
  • & ハニー モイストシャンプー(ヴィークレア)


調査設計

調査手法:インターネットリサーチ
調査期間日:2023年10月23日(水)~10月25日(金)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,046サンプル
サンプル構成(%)





おすすめ新着記事

消費者調査データ カップめん(2025年4月版)別次元の強さ「カップヌードル」、2位争いは和風麺
消費者調査データ カップめん(2025年4月版)別次元の強さ「カップヌードル」、2位争いは和風麺

調査結果をみると、「カップヌードル」が、ほぼ全員に認知があり、4分の3に購入経験があり、半数弱が3ヶ月以内に購入、と圧倒的な強さをみせるなど、ロングセラーブランドへの上位集中が鮮明な結果となった。背景には、昨今の値上げ続きで強まる消費者の節約志向があると考えられる。「失敗したくない」という意識が安心感のあるブランドに向かっているのだ。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター チョコレートの今後購入意向は80%以上! 意外にも男性20~30代と管理職が市場を牽引
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター チョコレートの今後購入意向は80%以上! 意外にも男性20~30代と管理職が市場を牽引

チョコレート商品の値上げが続くなか、成分や機能を訴求したチョコレートが伸びている。今回はどのような人がどんな理由でチョコレートを食べているのか調査した。

成長市場を探せ キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。  キャッシュレス市場の雄、クレジットカードは3年連続過去最高更新(2025年)
成長市場を探せ キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。 キャッシュレス市場の雄、クレジットカードは3年連続過去最高更新(2025年)

キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツプレミアム会員サービス戦略ケースの教科書Online


お知らせ

2025.03.06

クレジットカード決済に関する重要なお知らせ

2025.04.17

JMR生活総合研究所 ゴールデンウイーク期間中の営業のお知らせ

2025.04.25

メンテナンスのお知らせ

新着記事

2025.04.25

成長市場を探せ 少子化ものともせず、拡大する学習塾市場(2025年)

 

2025.04.24

25年2月の「広告売上高」は、10ヶ月連続のプラス

2025.04.23

25年3月の「コンビニエンスストア売上高」は2ヶ月ぶりのプラスに

2025.04.22

トランプ関税の正義、賢愚、そして帰結 - ポストグロ-バル経済と自由貿易体制(上編)

 

2025.04.22

25年2月の「旅行業者取扱高」は19年比で78%に

2025.04.21

ポートフォリオ戦略からダイナミック・ポートフォリオ分析で統合経営へ

2025.04.21

企業活動分析 2024年12月期のアルファベット(Google)は、検索、AIとも2桁増で過去最高更新

2025.04.18

消費者調査データ カップめん(2025年4月版)別次元の強さ「カップヌードル」、2位争いは和風麺

2025.04.17

25年2月の「商業動態統計調査」は11ヶ月連続のプラス

2025.04.16

25年3月の「景気の現状判断」は13ヶ月連続で50ポイント割れに

2025.04.16

25年3月の「景気の先行き判断」は7ヶ月連続の50ポイント割れに

2025.04.15

25年2月の「消費支出」は4ヶ月ぶりのマイナスに

2025.04.14

提言論文 ブランド価値ランキング - 価値実現率の低い選択的耐久財

2025.04.14

企業活動分析 アップルの2024年9月期は、サービス事業過去最高で増収増益

週間アクセスランキング

1位 2024.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2024年5月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

2位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

3位 2025.04.11

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター チョコレートの今後購入意向は80%以上! 意外にも男性20~30代と管理職が市場を牽引

4位 2024.10.24

MNEXT 日本を揺るがす「雪崩現象」―「岩盤保守」の正体

5位 2024.11.06

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area