消費者調査 No.182 ファーストフードチェーン(2013年9月版) | ||
王者マクドナルドを阻むか、満足度上位に食い込んだ丸亀製麺 | ||
詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(ZIP形式・会員サービス) |
2012年のファーストフード市場は、客単価は下がったものの、客数が伸びたことから、前年比101.1%と2年ぶりに拡大しました(日本フードサービス協会)。 今回は、当社が任意に選んだファーストフード24チェーンについて、「知っている(認知率)」自宅や会社・学校の近くにある(近隣立地)」「利用したことがある(利用経験)」「今後(も)利用したい(利用意向)」などの項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。 今回のランキングでは、前回(2012年1月版)と同様、全ての項目で「マクドナルド」が首位となった。 「マクドナルド」は利用経験90.1%、3ヶ月内利用54.1%、今後の利用意向で63.8%と極めて高く、それぞれ2位以下に15ポイント以上の差をつけての首位となった。しかし、前回(2012年1月版)と比較すると、3ヶ月内利用、今後の利用意向で10ポイント程度のマイナスとなっている。利用者の満足度を示す指標である利用者ベースの今後の利用意向(再利用意向)でも前回は2位に20ポイント以上の差をつけての独走だったが、今回は2位の「丸亀製麺」に5ポイント差にまで迫られている。「独走」「一強」とみられていたファーストフードの巨人にもかげりがみられる結果である。 「丸亀製麺」は、認知率では11位、利用経験では9位と、上位には食い込んでいないが、再利用意向では「モスバーガー」や「ケンタッキーフライドチキン」「ミスタードーナツ」などの老舗チェーンを抜いての2位獲得となった。 2012年に減益となった「マクドナルド」は、業績回復を狙って2013年年初から値下げキャンペーンと季節限定メニューを大幅に削減したが、2月までの業績はかえって悪化した。3月以降は季節商品の投入などで一旦は持ち直したが、7月の高単価商品投入も実らず7月8月と2ヶ月連続で前年割れとなるなど、迷走が目立つ(参照:戦略ケース 「失策続きの挙句、日本マクドナルド社長交代」)。 その「マクドナルド」を再利用意向で猛追する「丸亀製麺」は、2000年に1号店を出店、2013年4月現在715店を全国展開するセルフ式讃岐うどんチェーンで、釜揚げうどん280円という手軽さと、全て店内で製麺、調理するというできたて感が人気を呼び、現在うどんチェーン第一位とさらに成長を続けている。「丸亀製麺」がファーストフードの流行のひとつとして終わるのか、それとも新しい「大手」として定着するのかが注目される。
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