消費者調査 No.161 タブレットPC、ブックリーダー(2012年10月版) | ||
上位独占の「iPad」ファミリーに挑むのは? | ||
詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(ZIP形式・会員サービス) |
タブレットPCの市場は、2010年1月の初代「iPad」発表以来、9.7インチディスプレイを採用したApple社の製品が市場をリードし続けてきました。ブックリーダーは、国内ではシャープやソニーなどから専用製品が発売されていますが、電子書籍市場が未成熟なこともあり、浸透はいまひとつという状況が続いていました。ところが、2012年秋には両市場を揺るがすような製品が次々に発表されています。 今回は、当社が任意に選んだ27機種のタブレットPC、ブックリーダーについて、「知っている(認知率)」、「現在持っている(所有率)」、「認知者の今後の購入意向」、広告による需要喚起の指標である「広告接触者ベースの今後の購入意向」などの項目をランキング形式でお届けします。 ※本稿のための調査は、iPad mini及びKindle Fireの国内発売の発表前に実施されています。 今回のランキングでは、Apple社の「iPad」ブランド、なかでも第三世代にあたる「新しいiPad」がほとんどの項目で首位を獲得した。 タブレットPC、ブックリーダーの市場はまだ小さく、所有率ではトップの「iPad 2」でも3.4%、ブックリーダーに至っては「Kobo Touch」の1.2%が最高だ。スマートフォンのランキング、所有率トップの「iPhone 5(Apple)」と比較しても、普及率は低い。 しかし、「新しいiPad」の店頭接触率は5.9%、今後の購入意向は10.6%、また認知者ベースの今後の購入意向は33.2%と高い。さらには「Microsoft Surface(マイクロソフト)」や、Google社の7インチディスプレイ「Nexus 7」、ブックリーダーの「UT-PB1(パナソニック)」なども認知者ベースの購入意向で15%を超えており、今後の拡大余地は大きいといえるだろう。 タブレットPCの市場は、「iPad」が市場の過半を占めるような状況が続いていきたが、2012年9月に「Nexus 7」を発売、10月24日にはAmazonが7インチ「Kindle Fire」の日本国内での販売を開始した。Appleも10月23日には同じく7.9インチの「iPad mini」を発表、7インチタブレットPCが一気に注目を集めている。 GoogleとAmazonは、タブレットPC本体もさることながら、コンテンツサービスによるユーザーの囲い込みを重視、価格をiPadに比べて低く抑えている。「Nexus 7」「Kindle Fire」は、トップブランドとしての「iPad」の揺るぎない地位にどこまで迫ることができるのか。これからが競争の本番を迎えるタブレットPC、ブックリーダーの市場から目が離せない。
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