動画、電子書籍、音楽、洋服、生花など、様々な分野で広がるサブスクリプションサービス(サブスク)。その中でも市場規模が大きいとされる動画サブスクの市場規模は、民間の調査機関によると2023年で5,000億円余、対前年では2桁増となっている。音楽サブスクも同じく2桁増で1,100億円超とみられている
今回は、当社が任意に選んだ音楽や動画のサブスクサービス24ブランドについて、「知っている(認知率)」、最近3ヶ月以内に「広告を見たことがある(広告接触)」、「利用したことがある(経験率)」、「3ヶ月以内に利用した(3ヶ月以内利用)」、さらに「今後(も)利用したい(今後意向)」と「利用経験者における今後の利用意向(再利用意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、「Amazon プライムビデオ(以下プライムビデオ)」が全項目で首位となった。「プライムビデオ」は認知率では8割強、利用経験では4割強、今後の利用意向でも3割を超えている。「Amazon Prime」サービスに加入しているユーザーは追加料金なしで利用でき、他の有料サービスへのチャンネルも提供するなど、利用の敷居が低いことも幅広く利用されている一因とみられる。
2位以下には「Netflix」、「U-NEXT」、「Hulu」、「Disney+ (ディズニープラス)」などが続き、総じて動画サブスクのサービスが上位に目立つ。そのなかで音楽サブスクサービスの「Spotify」は、認知では11位にとどまっているものの、利用経験で4位、3ヶ月内利用と今後の利用意向で3位、再利用意向では2位と健闘が光る。
再購入意向をみると、前述のように首位は「プライムビデオ」、2位は「Spotify」だ。また上位には「Apple Music」、「YouTube Music」、「Amazon Music Unlimited」など10位内に4ブランドの音楽サブスクがランクインしており、音楽サブスクは動画サブスクに比べ、母数は少ないものの固定ファンが存在していることがわかる。
動画や音楽のサブスクは、コロナ下の巣ごもり需要で大きく伸びたといわれている。コロナ禍が去ったあとも2桁増で伸びている。調査結果を年代別にみると、30代以下の層に特に利用者が多く、今後の利用意向も高い(有料会員限定集計表)。サービス各社もスポーツ中継やドラマ、映画、邦楽、洋楽などそれぞれ特色あるサービスを打ち出しており、競争を激化させながら、市場は拡大していくとみられている。
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- 注目ランキング
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- 3ヶ月内購入
- Amazonプライム・ビデオ 35.2%
- Netflix 17.2%
- Spotify 9.4%
- 再購入意向
- Amazonプライム・ビデオ 82.5%
- Spotify 77.5%
- Netflix 75.5%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示24ブランド
- U-NEXT
- Netflix
- DMM TV
- Amazonプライム・ビデオ
- Hulu
- Disney+ (ディズニープラス)
- Lemino
- dアニメストア
- ABEMAプレミアム
- FODプレミアム
- TELASA
- DAZN
- TSUTAYA DISCAS
- NHKオンデマンド
- Spotify
- Apple Music
- YouTube Music
- LINE MUSIC
- Amazon Music Unlimited
- 楽天ミュージック
- AWA
- dヒッツ
- TOWER RECORDS MUSIC
- Deezer
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2024年11月21日(木)~11月23日(土)
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,179サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
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