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(2016.12)
消費者調査 番外編 J-marketing.net的2016年のヒット商品
2016年、印象に残ったもの


 2016年はどんな1年だったのか。「トピックス」「人物」「歌」「商品」の四つの切り口から、J-marketing.net的に整理する。なお、回答はすべて「自由記述(各問1回答ずつ)」である。

印象に残った出来事

 1位は、有効回答数の3割弱を獲得した「アメリカ大統領選挙」である。選挙活動の期間中は、連日マスメディアやネットメディアで大きく取り上げられ、結果確定後は、トランプ次期大統領の政権人事や政策とその影響などが報じられている。トランプ政権への交代は、国内にも多大な影響があると予想されるので、関心の高さはある意味当然ともいえるが、2003年開始の「印象に残ったもの」の企画のなかで、「アメリカ大統領選挙」が印象に残ったものの首位を獲得したのは初である。それだけインパクトの大きな選挙であったといえる。

 2位を獲得したのは、歴代最多のメダル獲得に湧いた「リオデジャネイロオリンピック」である。お家芸の柔道や体操のメダルに加え、男子400メートルリレーがトラック種目で初の銀メダルを獲得するなど、明るい話題を提供してくれた。

 3位以下は「熊本地震」「SMAP解散騒動」「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)の世界的ヒット」と続くが、7、8位に「東京都知事選」「築地市場の豊洲移転問題」、そして10位には「イギリスのEU離脱」がランクインした。政治の年、そしてグローバルな出来事が強い印象を残した1年だった。


印象に残った人物

 1位は、印象に残った出来事1位の「アメリカ大統領選挙」の主役、「ドナルド・トランプ次期大統領」である。こちらも有効回答の25%を集め、アメリカ大統領選の候補者や大統領としては、初の首位である。過激な言動や特徴のある容貌で注目を集め、今年のハロウィンでは、国内のハロウィンの仮装でも多数の「トランプ候補(当時)が登場」とマスメディアでも報じられた。

 2位は、この1年で世界的な有名人となった「ピコ太郎」。「トランプ次期大統領」には及ばなかったものの、19%と高い支持を集めた。

 続いて、「ベッキー/川谷拓三(ゲスの極み乙女)」「小池百合子」と、印象に残った出来事の4位と7、8位に関連する人物が挙げられた。例年、上位を占めるスポーツ選手は、6位の「大谷翔平選手(日本ハムファイターズ)」のみだった。


印象に残った歌

 有効回答の47%獲得という圧倒的な首位は、もちろん「Pen-Pineapple-Apple-Pen(以下PPAP:ペンパイナッポーアッポーペン)」である。8月25日にYouTubeに投稿された「PPAP」は、9月27日に米国の有名歌手が「お気に入り」とツイートしたことからブレイク、10月5日には再生回数が5,000万回を超え、12月には1億回を突破。さらに、YouTubeの年間トレンド動画ランキングで2位、米ビルボード総合チャートで日本人26年ぶりにトップ100にランクインするなど、世界的なヒットとなった。

 2位以下はすべて10%に届かず、「PPAP」とは大差をつけられている。ベスト10のうち5位の「世界にひとつだけの花(SMAP)」、8位の「パーフェクト・ヒューマン(オリエンタルラジオ)」以外の7曲が、映画やTVドラマ、TVCFとのタイアップ曲である。

ヒット商品

 有効回答数の実に50%という圧倒的な票を集めたのは、いうまでもなく「ポケモンGO」である。7月22日の国内リリース以降、5つのギネス記録を達成、11月にはダウンロード数が6億、売上高6億ドルを突破した。12月8日には、「GOogle Play Best of 2016」のベストゲームにも選出された。現在は一時の勢いはみられないが、12月以降順次実施されるアップデートで、どこまでヒットが続くかが注目される。

 2位には「PPAP」がランクインした。「PPAP」は、印象に残った出来事で、6位に「PPAPの世界的ヒット」が、人物では2位に「ピコ太郎」が、歌では首位に「PPAP」がランクインしており、すべての項目でトップ10入りを果たした。

3位は、映画「君の名は。」が入ったものの、3位以下は5%未満の数字となっており、「ポケモンGO」にすべてもっていかれた印象がある。

 2016年のランキングに特徴的なのは、グローバルな話題が上位にランクインしたことである。「アメリカ大統領選」「リオデジャネイロオリンピック」「ドナルド・トランプ次期大統領」などのほか、「PPAP」もヒットのきっかけは海外で、「ポケモンGO」もアメリカ企業の開発で海外で先行公開された。もうひとつの特徴がネットメディアとの関わりである。「ポケモンGO」はネットの位置情報を使ったスマートフォンのゲームであり、「PPAP」が視聴されたのはYouTubeである。ネットが海外との垣根をより低くし、グローバルな話題が身近に感じられる、そんな時代のヒットのランキングといえるだろう。

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【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2016年11月18日~22日
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,030サンプル
サンプル構成(%)




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