最終ユーザーが個人や家庭で使用するために買うものすべてが消費財です。具体的には冷蔵庫やテレビ、衣服や食品などがあります。しかし、それらがホテルや病院など業務用に使用される場合は中間財や生産財になります。
このように財の区分は、財そのものの特性というよりは、だれがなんのために利用するかという市場による区分といえるでしょう。
消費財の購入者は消費者(ユーザー)です。消費者は生産財の購入者のように組織ではありません。したがって、合理的・経済的に商品を選択・決定するとは限りません。消費者のニーズはもっと多様で、変化の激しいものです。
例えば、好き嫌いであったり、トレンドであったり、ブランドの魅力であったりします。また、このニーズは環境の変化(景気など)によって大きく変化します。
市場の成熟によって、ニーズが進化し、商品に対する要求が高度化していきます。ある意味で、消費財の消費者は、消費という面では、生産者よりもプロであるといえます。
消費財の販売では、不特定多数の多様なニーズをもち、進化していく消費者に、どのように対応していくかがポイントとなります。
- 消費者ニーズに基づく市場セグメンテーションを明確にすること
- 消費者のニーズを定期的に研究すること
- ブランドの価値を維持し、育成すること
- 店頭に並ぶために配荷率を高めること
- 店頭での「売れる状態づくり(優位置陳列など)」を意識した販売を行うこと
- 試用(トライアル)や固定化(ロイヤリティ)などマス広告に頼らない「前バケ(購入)促進」を工夫すること
無料の会員登録をするだけで、
最新の戦略ケースや豊富で鮮度あるコンテンツを見ることができます。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
消費者調査データ サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも
調査結果を見ると、「Amazon プライムビデオ」が全項目で首位となった。「プライムビデオ」は認知率で認知率は8割強、利用経験では唯一4割強、今後の利用意向でも3割を超えている。
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。