生産者が製品やサービスを生産するために購入・使用する原料や部品、設備などを生産財といいます。例えば、私たちが着る衣服を生産するためには、原糸はもちろん、織物にし、染色するための設備、さらに縫製設備などが必要です。
消費者が個人で使用する編み物のための毛糸は消費財となります。このようにだれがなんのために使用するかが重要となります。
- 生産財の顧客は、企業であり、専門家を中心とした多くの関与者が購買に関係する
- 購買動機は合理的・経済的である
- 顧客ターゲットは個別化・特定化される
- 需要が寡占化傾向になる
- 需給関係は固定的で仕入れ先を変えにくく、需要が周期的に発生する
などの特性をもっています。
消費財の販売では、不特定多数の多様なニーズをもち、進化していく消費者に、どのように対応していくかがポイントとなります。
このような顧客と需要の特性から生産財特有の販売の基本があることになります。重要なことは以下の七つです。
- 顧客に直接アプローチできる体制をつくること
- 業界・顧客・製品の深い理解と知識をもつこと
- 小さなクロージングを積み上げること
- 顧客の個別課題(コストや効果など)を解決するための企画提案力を養成すること
- 長く、良好な関係をつくり、固定客化を行うこと
- 開発や技術などの社内の他セクションと連動する仕組みをもつこと
- つねに新規顧客開拓に挑戦し、既存顧客対応活動とのバランスをとること
生産財の販売は、以下のような問題がつねに発生します。
- 戦略のない販売
- 組織的でない販売
- 個人まかせ、場当たり販売
- プロセス無視、結果重視の販売
- 売れない理由に逃げ込む販売
これらの問題点を克服する販売の仕組みをつくることが生産財販売の課題となります。
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