ビジュアルコミュニケーションの極意 | |
第1回 「ビジネスコミュニケーションとしてのプレゼンテーション」 | |
プレゼンテーションの成功に不可欠な図表作成を初歩から応用までサポートします。通してお読みいただけば、貴方も高度な企画書が作成できるようになっているはずです。 プレゼンテーション用アプリケーションとして最もポピュラーな「マイクロソフトパワーポイント」を利用したプレゼンテーションのヒントを提案します。 「ビジュアルコミュニケーションの極意」の第2回以降はWebメンバーシップサービス限定コンテンツでお届けしております。 |
|
実際の図表作成に先立ち、第1回では、図表の種類や作成にあたっての考え方などをご案内していきます。 (1) 図表作成のステッププレゼンテーションで利用される図表は、単なる事実確認や報告ではなく、受け手の意志決定を促すことを目的として作成されます。そのため、図表作成の前に
たとえば、データを表現するのであれば、単に「売上の状況を伝える」ではなく、売上高の推移なのか、他社との比較なのか、それによって何を伝えたいのかを明確にしてから図表作成にのぞみます。 次に、データを収集し、必要ならば小数点の桁数を揃える、平均値を出すなどの加工を施します。 データ形式にふさわしいグラフをつくり、配色や文字の大きさなどを加工して、メッセージワードとともに配置します。
また、新規事業のコンセプトを伝えるなら、コンセプトの中核となるキーワードをいくつか抜き出しておく必要があります。 次に、コンセプト間の関係が「対比」「循環」「発展」などのどれにあてはまるのかを確認し、ふさわしいパターンを選択します。 最後に、配色や文字の大きさなどを加工して、メッセージワードとともに配置し、必要ならアニメーションの処理を行います。 どちらの場合も、最終的に見る人の立場にたって評価と修正を行います。
(2) 図表の種類プレゼンテーション資料に使われる図表は、データを表現するためのものと、コンセプトや論理を表現するもののふたつに大別できます。データの表現を主体としたものは、売上の推移や競合とのシェア、生活者の情報などが含まれ、業績会議や量販店への販促提案などに使われるものです。このタイプのプレゼンテーションでは、データの意味やインパクトを伝えることに主眼がおかれるため、主にグラフが使用されます。 コンセプトや論理を伝えるものは、新規事業の企画や提案の際に使われることが多く、高度な概念図やフローチャートが利用されます。
(3) データを表現する図表「量」、「推移」、「比率」などの数字を、視覚的に理解させるためには通常、グラフが利用されます。良いグラフとは
複数のグラフを組み合わせたり、関連する写真や地図などを組合せたりすることもあります。
(4) コンセプトや論理を表現する図表コンセプトや論理を表現するためには、概念図やフローチャートが利用されます。概念図やフローチャートなどは抽象的なコンセプトや論理を視覚的に訴え、瞬時に理解させることができるというメリットを持っています。 作成にあたっては
抽象的なコンセプトや論理を視覚的に表す場合、論理の展開に従っていくつかのパターンに分類できます。 代表的なパターンとしては、
次回からは、今まで掲出した図表に加え、様々なパターンの図表を、マイクロソフトエクセル及びマイクロソフトパワーポイントを使って作成するテクニックを修得します。 第2回、第3回で、データを表現する図表の基本であるグラフを、マイクロソフトエクセルを活用して作成していきます。 |