2019年度の冷菓の市場規模は、前年比99.3%の5,151億円と微減。7月の天候不順の影響を受けて、2011年からの7年連続の拡大がストップした(一般社団法人 日本アイスクリーム協会)。
今回は、当社が任意に選んだ冷菓32ブランドについて、「知っている(認知率)」「3ヶ月以内に広告を見た(広告接触)」「3ヶ月以内に店頭でみた(店頭接触)」「買って食べたことがある(購入経験)」「3ヶ月以内に買って食べた(3ヶ月以内購入)」「今後(も)買って食べたい(利用意向)」「購入経験者ベースの今後の購入意向(再購入意向)」などの項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査でも、前回(2020年5月版)と同様、「ハーゲンダッツ(ハーゲンダッツ ジャパン)」が認知率を除く6項目で首位を獲得した。「ハーゲンダッツ」を追うのは、「明治エッセルスーパーカップ(明治)」「チョコモナカジャンボ(森永製菓)」「ジャイアントコーン(江崎グリコ」などのロングセラー商品だ。「ハーゲンダッツは」3ヶ月以内購入で2位の「明治エッセルスーパーカップ」に4.9ポイント、今後の購入意向は同じくで2位の「明治エッセルスーパーカップ」に10.2ポイント差をつけた。前回(2020年5月版)はそれぞれ7.6ポイント、11.4ポイント差で、3ヶ月以内購入でわずかに差を詰められたものの、「ハーゲンダッツ」の強さは相変わらずといえる。
ユーザーのロイヤリティの指標である再購入意向をみると、「ハーゲンダッツ」は77.7%という高い数値を獲得。前回(2020年5月版)に比べ8.5ポイント上昇しており、ファン層は厚い。2位以下では「セブンゴールド 金のアイス(セブン&アイ)」と「セブンプレミアム アイスクリーム(セブン&アイ)」が70%を超えている。
拡大に一服感が出たようにみえた冷菓市場だが、2020年度は新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり消費の影響で、在宅時間が増加。食シーンも多様化し、オフィスでは少なかった"おやつにアイス"などが増えたと考えられる。"メロンパン"や"バター"など従来とは違う切り口でヒットを記録した冷菓もみられた。需要の最盛期を控え、アイス市場から目が離せない。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月以内購入
- ハーゲンダッツ 24.5%
- 明治エッセルスーパーカップ 19.6%
- チョコモナカジャンボ 14.1%
- 再購入意向
- ハーゲンダッツ 77.7%
- セブンゴールド金のアイス 77.6%
- セブンプレミアムアイスクリーム 73.0%
- 3ヶ月以内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示32ブランド
- SUNAO(江崎グリコ)
- 牧場しぼり(江崎グリコ)
- ジャイアントコーン(江崎グリコ)
- アイスの実(江崎グリコ)
- パナップ(江崎グリコ)
- 明治エッセルスーパーカップ(明治)
- 明治TANPACT(明治)
- 爽(ロッテ)
- クーリッシュ(ロッテ)
- レディボーデン(ロッテ)
- 雪見だいふく(ロッテ)
- モナ王(ロッテ)
- ガーナアイス(ロッテ)
- ピノ(森永乳業)
- パルム(森永乳業)
- MOW(モウ)(森永乳業)
- アイスボックス(森永製菓)
- サンデーカップ(森永製菓)
- チョコモナカジャンボ(森永製菓)
- ヨーロピアンシュガーコーン(クラシエ)
- ガリガリ君(赤城乳業)
- ソフ(赤城乳業)
- あずきバー(井村屋)
- ルマンドアイス(ブルボン)
- サクレ(フタバ食品)
- 昔なつかしアイスクリン(オハヨー乳業)
- ハーゲンダッツ
- 食べる牧場アイス(ファミリーマート)
- ウチカフェのアイス(ローソン)
- セブンプレミアムアイスクリーム(セブン&アイ)
- セブンゴールド金のアイス(セブン&アイ)
- トップバリュのアイス(イオン)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2021年4月5日(月)~4月9日(金)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,000サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第132号 冷蔵庫は食材で一杯!内食化で「買いたくても買えない」!?
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第131号 消費抑圧の反動 食品購入は高価格帯へシフト
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
おすすめ新着記事
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場 背景にある簡便化志向や節約志向
どんな人がパンを食べているのか調べてみた。主食として1年内に食べた頻度をみると、食事パンは週5回以上食べた人が2割で、特に女性50・60代は3割前後と高かった。パン類全体でみると、朝食で食事パンを食べた人は女性を中心に高く、特に女性50代は6割以上であった。
成長市場を探せ コロナ禍の落ち込みから再成長する惣菜食市場
コロナ禍で打撃を受けた市場のひとつに惣菜市場がある。特に外出自粛の影響を受けた百貨店の惣菜などが落ち込んだ。しかし、翌21年には早くも持ち直し、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。