
2021年のスナック菓子市場は、オフィス需要や土産物需要の低迷を巣ごもり需要が補う形で、小売金額ベースで前年比0.3%増の4,570億円と前年並みで着地した(全日本菓子協会)。
今回は、当社が任意に選んだスナック菓子24ブランドについて、「知っている(認知)」「3ヶ月以内に広告などを見た(広告接触)」「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って食べたことがある(購入経験)」「最近3ヶ月以内に買って食べた(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)食べたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査でも、前回(2021年12月版)と同様、カルビーの「ポテトチップス」が全項目で首位を獲得、圧倒的な強さをみせた。認知はほぼ9割に達し、購入経験も7割近い。3ヶ月以内購入では、2位の「じゃがりこ(カルビー)」のダブルスコア、今後の購入意向でも、同じく「じゃがりこ」に約25ポイントの大差をつけての独走だ。さらに、再購入意向でも8割近い数字を獲得、独走態勢を堅持している。
2位グループは「じゃがりこ」「かっぱえびせん(カルビー)」などのカルビー製品と、湖池屋の「ポテトチップス」、江崎グリコの「プリッツ」などがしのぎを削っている。
再購入意向でも、カルビーの「ポテトチップス」は2位に約10ポイント差の首位だが、2位以下には「セブンプレミアムのポテトチップス(セブン&アイ)」や「トップバリュのスナック菓子(イオン)」など流通PBが並ぶ。10位までのうち、5ブランドが流通PBだ。
堅調な動きが続くスナック菓子市場は、行動制限が解除され、土産物需要などの復活が見込まれる一方で、懸念材料もある。原材料価格や燃料価格の高騰と、それを原因とした値上げラッシュだ。2022年秋に続いて、今春も値上げが予定されている商品は多い。強まり続ける健康志向への対応も重要だ。不透明感のあるなかで、さらなる競争激化も予想される。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月以内購入
- ポテトチップス(カルビー) 37.2%
- じゃがりこ(カルビー) 16.4%
- ポテトチップス(湖池屋) 15.5%
- 再購入意向
- ポテトチップス(カルビー) 79.6%
- セブンプレミアムのポテトチップス(セブン&アイ) 69.9%
- トップバリュのスナック菓子(イオン) 69.8%
- 3ヶ月以内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- ポテトチップス(カルビー)
- ポテトチップスクリスプ(カルビー)
- 堅あげポテト(カルビー)
- ピザポテト(カルビー)
- かっぱえびせん(カルビー)
- じゃがりこ(カルビー)
- miino(ミーノ)(カルビー)
- ポテトチップス(湖池屋)
- 湖池屋プライドポテト(湖池屋)
- じゃがいも心地(湖池屋)
- カラムーチョ(湖池屋)
- スコーン(湖池屋)
- わさビーフ(山芳製菓)
- プリッツ(江崎グリコ)
- Cheeza[チーザ](江崎グリコ)
- リッツ(ナビスコ)
- とんがりコーン(ハウス食品)
- ベビースターラーメン(おやつカンパニー)
- セブンプレミアムのポテトチップス(セブン&アイ)
- セブンプレミアムのカップ入りスナック菓子(セブン&アイ)
- ローソンセレクトのスナック菓子(ローソン)
- ファミリーマートコレクションのスナック菓子(ファミリーマート
- トップバリュのスナック菓子(イオン)
- みなさまのお墨付きのスナック菓子(西友)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2022年12月2日(金)~12月5日(月)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,008サンプル
サンプル構成(%)


参照コンテンツ
- 企画に使えるデータ・事実 成長市場を探せ スナック菓子(2020年版)
- 戦略ケース 新創業とともにマスターブランディング強化 湖池屋の付加価値戦略(2020年)
- MNEXT 眼のつけどころ ブランドのロングセラー化の鍵は「うまいマンネリ」づくり―市場溶解期のブランド再構築(2017年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター
第107号 2019春の食品値上げラッシュ!値上げ方法で明暗
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