2022年のスナック菓子小売り金額は、前年比104.3%で、6年連続のプラス、過去最高を更新した(全日本菓子協会)。
今回は、当社が任意に選んだスナック菓子24ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って食べたことがある(経験率)」、「最近3ヶ月以内に店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って食べた(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って食べたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査でも、前回(2023年1月版)に引き続き、カルビーの「ポテトチップス」が全項目で首位を獲得した。カルビーの「ポテトチップス」は、認知で8割超、購入経験も6割に達し、3ヶ月内購入も2位の2倍近くにあたる4割弱だ。今後の購入意向も4割を超え、再購入意向も7割台で首位となるなど、抜群の強さをみせつけた。
2位グループは、湖池屋の「ポテトチップス」と、カルビーの「かっぱえびせん」、「じゃがりこ」だ。湖池屋の「ポテトチップス」は、店頭接触、3ヶ月内購入、今後の購入意向、再購入意向で、「かっぱえびせん」は認知と購入経験で2位を獲得した。「じゃがりこ」はいずれの項目でも湖池屋の「ポテトチップス」や「じゃがりこ」に小差でくらいついている。
再購入意向を見ると、前述のようにカルビーと湖池屋の「ポテトチップス」がそれぞれ1位、2位となっている。3位以下を見ると、3位に「セブンプレミアムのカップ入りスナック菓子(セブン&アイ)」、5~7位に「セブンプレミアムのポテトチップス(セブン&アイ)」、「トップバリュのスナック菓子(イオン)」、「ファミリーマートコレクションのスナック菓子」と続き、トップ10内に4点のPBがランクインしている。コストパフォーマンスに優れるPBがリピーターを獲得している構図が見受けられる。
スナック菓子市場は、コロナ禍でも拡大を続けてきた成長市場だが、懸念もある。スナック菓子でもっとも比率の大きいポテト系の主原料のじゃがいもの不作や、円高や原材料価格の高騰に起因する値上げラッシュなどだ。22年も小売り金額は前年比プラスだったが、生産数量はわずかながら前年を下回った。メーカー各社は、ポテト系以外のスナック菓子の育成や、健康価値などの訴求による高付加価値化などで、成長軌道の維持を図る。行動規制がなくなり、人流やインバウンドが回復、コロナ下で増加したホームユースに加え、土産物や外出時の需要なども戻り、より多様化するスナック菓子市場の今後が注目される。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月内購入
- ポテトチップス(カルビー) 37.3%
- ポテトチップス(湖池屋) 19.3%
- じゃがりこ(カルビー) 15.5%
- かっぱえびせん(カルビー) 15.0%
- 再購入意向
- ポテトチップス(カルビー) 72.9%
- ポテトチップス(湖池屋) 60.9%
- セブンプレミアムのカップ入りスナック菓子 58.6%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示24ブランド
- ポテトチップス(カルビー)
- ポテトチップスクリスプ(カルビー)
- 堅あげポテト(カルビー)
- ピザポテト(カルビー)
- かっぱえびせん(カルビー)
- じゃがりこ(カルビー)
- miino(ミーノ)(カルビー)
- ポテトチップス(湖池屋)
- 湖池屋プライドポテト(湖池屋)
- じゃがいも心地(湖池屋)
- カラムーチョ(湖池屋)
- スコーン(湖池屋)
- わさビーフ(山芳製菓)
- プリッツ(江崎グリコ)
- Cheeza[チーザ](江崎グリコ)
- リッツ(モンデリーズ)
- ルヴァン(ヤマザキビスケット)
- ベビースターラーメン(おやつカンパニー)
- セブンプレミアムのポテトチップス(セブン&アイ)
- セブンプレミアムのカップ入りスナック菓子(セブン&アイ)
- ローソンセレクトのスナック菓子(ローソン)
- ファミリーマートコレクションのスナック菓子(ファミリーマート
- トップバリュのスナック菓子(イオン)
- みなさまのお墨付きのスナック菓子(西友)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2023年12月20日(水)~12月21日(木)
調査対象者:当社インターネットモニター木 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,071サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
消費者調査データ サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも
調査結果を見ると、「Amazon プライムビデオ」が全項目で首位となった。「プライムビデオ」は認知率で認知率は8割強、利用経験では唯一4割強、今後の利用意向でも3割を超えている。
成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク
コロナ下では長期休業や入場制限などを強いられ、壊滅的ともいえる打撃を被ったテーマパーク市場、しかし、コロナが5類移行となった2023年には、売上高は8,000億円の大台を突破、過去最高を記録した。
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。