半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2016.08)
消費者調査 No.231
RTD(2016年8月版)
氷結、-196℃、ほろよい。盤石の上位に挑むもぎたてはどこまで伸びるか?


 2015年のRTD市場は、対前年109%の高い伸びで8年連続で前年を超え、過去最大の市場規模(サントリー調べ)となりました。

 今回は、当社が任意に選んだRTD(Ready to Drink:そのまますぐ飲める缶入りのチューハイやハイボールなどの低アルコール飲料)20ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(購入経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事(を見たことがある)」「店頭など(で見たことがある)」での接触状況(3ヶ月内店頭接触)、「3ヶ月以内に買って飲んだ」(3ヶ月以内購入)、さらに「今後(も)買いたいと思う」(今後購入意向)と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。

 今回の調査では、前回(2013年7月版)と同様、複数の項目でキリンビールの「キリン 氷結(以下氷結)」が首位を獲得した。「氷結」は、再購入意向以外の、7項目中6項目で首位を獲得した。とくに認知では15ポイント以上、3ヶ月内購入でも10ポイントの差をつけ、チューハイブームの先鞭をつけたブランドとしての強さをみせた。

 「氷結」をぴたりと追うのは、サントリーの「ほろよい」である。「ほろよい」は、認知でこそ3位となったが、店頭接触ほかの5項目で2位、再購入意向では、僅差ながら首位を獲得した。また、サントリーは、低アルコールの「ほろよい」に加え、アルコール度数が8~9%と比較的高い「-196℃」も6項目で5位以内にランクインさせている。

 ビール類ではシェアトップながら、RTDの分野ではキリンビールとサントリーの後塵を拝しているアサヒビールが、今年4月に投入した新ブランド「もぎたて」だが、認知や購入経験では、10位以内には入っていないものの、再購入意向では3位に入り、今後の伸長が期待される。

 RTDは、伸び悩むアルコール市場のなかでも数少ない成長市場ではあるが、上位2社のサントリーとキリンでシェアの65%を占めている。トップブランドの「氷結」は、一番搾りのストレート(ヴァージンストレート)果汁を使用した、ボトル缶入りの「氷結プレミアム」を投入、「-196℃」と「ほろよい」の2ブランドを擁するリーディングカンパニーのサントリーも今年2月に「-196℃」ブランドに糖質ゼロ、プリン体ゼロの「-196℃極キレ」を発売した。上位2社が激しい競争を繰り広げるRTD市場に、好調が伝えられる「もぎたて」がどこまで食い込むのか。需要の最盛期を迎えたRTD市場から目が離せない。

 本コンテンツのグラフは無料会員サービス、詳細データは有料会員サービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧には会員サービスへのご登録が必要です。

会員サービスのご案内についてはこちらをご覧ください。
会員の方は、下記をクリックしてグラフ・詳細データをご利用ください。





【提示29ブランド】
  • もぎたて(アサヒビール)
  • 辛口焼酎ハイボール(アサヒビール)
  • ウィルキンソンRTD(アサヒビール)
  • ニッカハイボール(アサヒビール)
  • カクテルパートナー(アサヒビール)
  • Slat(すらっと)(アサヒビール)
  • カルピスサワー(アサヒビール)
  • 氷結(キリンビール)
  • 本絞り(キリンビール)
  • キリンチューハイビターズ(キリンビール)
  • キリンしゅわわ(キリンビール)
  • -196℃(サントリー)
  • 極キレ(サントリー)
  • ほろよい(サントリー)
  • カロリ。(サントリー)
  • ホームメイドスタイル(サントリー)
  • サッポロキレートレモンサワー(サッポロビール)
  • サッポロ男梅サワー(サッポロビール)
  • サッポロネクターサワー(サッポロビール)
  • タカラcanチューハイ(宝酒造)
  • タカラ焼酎ハイボール(宝酒造)
  • ネオ酒場サワー(宝酒造)
  • ウメッシュ(チョーヤ)
  • さらりとした梅酒(チョーヤ)
  • トップバリュチューハイストロング(イオン)
  • トップバリュ芳醇な香りハイボール(イオン)
  • クリアクーラー(セブン&アイ)
  • みなさまのお墨付きチューハイ(西友)

【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:調査期間:2016年7月22日~26日
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:997サンプル
サンプル構成(%)




お知らせ

2024.12.19

JMR生活総合研究所 年末年始の営業のお知らせ

新着記事

2024.12.20

消費者調査データ No.418 サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも

2024.12.19

24年10月の「商業動態統計調査」は7ヶ月連続のプラス

2024.12.19

24年10月の「広告売上高」は、6ヶ月連続のプラス

2024.12.19

24年10月の「旅行業者取扱高」は19年比で83%に

2024.12.18

提言論文 「価値スタイル」で選ばれるブランド・チャネル・メディア

2024.12.18

24年11月の「景気の先行き判断」は3ヶ月連続の50ポイント割れに

2024.12.18

24年11月の「景気の現状判断」は9ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.12.17

24年10月の「現金給与総額」は34ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.12.16

企業活動分析 SGHDの24年3月期はロジスティクス事業不振で2期連続の減収減益

2024.12.16

企業活動分析 ヤマトHDの24年3月期はコスト削減追いつかず3期連続減益

2024.12.13

成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク(2024年)

2024.12.12

24年10月の「家計収入」は再びプラスに

2024.12.12

24年10月の「消費支出」は6ヶ月連続のマイナスに

2024.12.11

提言論文 価値スタイルによる生活の再編と収斂

2024.12.10

24年10月は「有効求人倍率」は改善、「完全失業率」は悪化

2024.12.09

企業活動分析 江崎グリコ株式会社 23年12月期は国内外での売上増などで増収増益達成

2024.12.09

企業活動分析 日清食品ホールディングス株式会社 24年3月期は価格改定浸透で増収、過去最高益達成

 

2024.12.06

消費者調査 2024年 印象に残ったもの 「大谷選手」「50-50」、選挙も五輪も超えてホームラン!

2024.12.05

24年11月の「乗用車販売台数」は3ヶ月ぶりのマイナス

週間アクセスランキング

1位 2024.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2024年5月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

2位 2024.04.05

消費者調査データ ノンアルコール飲料(2024年4月版) 首位は「ドライゼロ」、追う「オールフリー」「のんある気分」

3位 2024.12.04

提言論文 本格消費回復への転換-価値集団の影響力拡大

4位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

5位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area