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2017年のビール系飲料の課税出荷数量は前年比2.6%減で、13年連続で減少し、現行統計が始まった1992年以降の過去最低を更新。カテゴリー別でも、ビールが前年比2.9%減、発泡酒が同4.0%減、新ジャンルが同1.5%減と、2年連続で全カテゴリーで前年割れとなった。
今回は、当社が任意に選んだ31ブランドのビール系飲料について、「知っている(認知率)」「3ヶ月以内に広告を見た(広告接触)」「3ヶ月以内に店頭でみた(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」「今後(も)買って飲みたい(利用意向)」「購入経験者ベースの今後の購入意向(再購入意向)」などの項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査では、前回(2017年5月版)と同様に、全項目で「アサヒ スーパードライ(アサヒビール)」が首位を獲得した。「アサヒ スーパードライ」は、認知率で84.7%、購入経験で50.1%と圧倒的なブランド力は健在だ。3ヶ月以内飲用、今後の意向2位の「キリン 一番搾り(キリン)」に10ポイント以上の差をつけており、ユーザーのロイヤリティの指標である再購入意向でも、2位の「ヱビスビール」に5.0ポイントの差をつけている。2017年の出荷数量が29年ぶりに1億ケースを割り込んだとはいえ、市場での地位は揺るぎない。
二番手グループとしては、こちらも前回(2017年5月版)と同様、「キリン 一番搾り」「サントリー ザ・プレミアム モルツ(サントリー)」「ヱビスビール(サッポロビール)」が複数の項目で接戦を繰り広げている。
また、再購入意向をみると、前回(2017年5月版)は42.9%でランク外だった「よなよなエール(ヤッホーブルーイング)」が、今回は 53.1%と一気に10ポイント以上上昇、6位に食い込んだ。購入経験や3ヶ月内購入ではランク外で、まだユーザー数は少ないものの、確実にリピーターをつかんでいることがうかがえる。
また、ここ数年RTD市場で人気の高アルコールのトレンドを背景に発売された、「サントリー 頂(いただき)(サントリー)」「キリン のどごし ストロング(キリン)」「アサヒ グランマイルド(アサヒビール)」などのストロングビールは、3ヶ月内購入で「サントリー 頂」が11位に、「キリン のどごし ストロング」が18位に入った。しかし、再購入意向では「キリン のどごし ストロング」が19位、「サントリー 頂」が21位でともに40%に届いていない。目新しさからのトライアルは獲得できたものの、堅いファン層の形成には至っていないといえる。
今年4月のビールの定義変更を受けて、各社はフレーバービールなどの個性的な商品を発売している。今夏は例年よりやや気温が高いという予報も出されており、最大の実需期に追い風となりそうだ。しかし通年での売り上げは2~3%減が予想されており、厳しい市場環境のなかでの競争の行方が注目される。
- アサヒ スーパードライ
- アサヒ ザ・ドリーム
- アサヒ ドライプレミアム
- キリン 一番搾り
- キリン ラガービール
- サントリー ザ・プレミアム・モルツ
- サントリー ザ・モルツ
- サッポロ 生ビール黒ラベル
- サッポロ ヱビスビール
- ヤッホーブルーイング よなよなエール
- 木内酒造 常陸野ネストビール
- その他地ビール
- 海外ビール(バドワイザー、ギネスなど)
- アサヒ スタイルフリー
- キリン 淡麗極上〈生〉
- キリン 淡麗グリーンラベル
- サッポロ 極ZERO
- アサヒ クリアアサヒ
- アサヒ クリアアサヒプライムリッチ
- アサヒ オフ
- キリン のどごし〈生〉
- キリン 本麒麟
- キリン 濃い味
- サントリー 金麦
- サントリー 金麦糖質75% オフ
- サッポロ 麦とホップ
- サッポロ ドラフトワン
- アサヒ グランマイルド(ビール)
- キリン のどごしストロング
- サントリー 頂(いただき)
- サッポロ ラガーズハイ
調査期間:2018年5月17日~21日
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,032サンプル
サンプル構成(%)


参照コンテンツ
- 戦略ケース 木内酒造:常陸野ブルーイング クラフトビールのパイオニアはローカルからグローバルへ(2018年)
- 戦略ケース クラフトビールはさらなる成長エンジンを見つけられるのか(2017年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 試し飲みされるストロングビール 味訴求でロイヤリティ獲得が今後の鍵
- 企画に使えるデータ・事実 成長市場を探せ クラフトビール(2017年)
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