
2020年の紅茶飲料等の生産量は前年比82.2%、生産者販売金額は同88.5%で、ともに飲料全体の95.1%と92.7%を大きく下回った(全国清涼飲料連合会)。
今回は、当社が任意に選んだ紅茶飲料25ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査でも前回(2020年7月版)と同様に「午後の紅茶(キリン)」が再購入意向を除く6項目で首位を獲得した。この6項目すべてで2位の「紅茶花伝(日本コカ・コーラ)」に15ポイント以上の差をつけ、今後の購入意向ではダブルスコアの大差となった。「紅茶花伝」も再購入意向を除く6項目で2位。とくに認知や購入経験では3位以下に大きな差をつけ、ロングセラー商品らしい強さを示した。
3位以下には「クラフトボスTEA(サントリー)」、「紅茶花伝 クラフティー(日本コカ・コーラ)」、「午後の紅茶 ザ・マイスターズ(キリン)」など定番ブランドのエクステンション商品が入っている。
ユーザーのロイヤリティの指標となる再購入意向をみても、2位に「紅茶花伝 クラフティー」、3位に「午後の紅茶 ザ・マイスターズ(キリン)」が入っている。これらのブランドはまた、"フルーツティー"を訴求しており、また同じくフルーツティーのブランドである「アサヒ クラフトオレンジティー(アサヒ飲料)」も5位にランクインしている。タピオカミルクティーの流行が終わったことで、"おうちカフェ"の定番がタピオカを購入してのタピオカミルクティーから、健康イメージのあるフルーツティに注目が移ってきたことも、リピーター獲得にプラスとなった可能性もある。2020年の紅茶飲料市場は、外出自粛などの影響で落ち込んだが、メーカー各社はフルーツティーばかりでなく、新製法により差別化された新商品を相次いで投入している。今後の巻き返しが期待される市場といえる。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月内購入
- 午後の紅茶(キリン) 25.6%
- 紅茶花伝(日本コカ・コーラ) 9.0%
- クラフトボスTEA(サントリー) 5.9%
- 今後の購入意向
- 午後の紅茶(キリン) 40.7%
- 紅茶花伝(日本コカ・コーラ) 20.0%
- クラフトボスTEA (サントリー) 9.6%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示25ブランド
- 午後の紅茶(キリン)
- 午後の紅茶 ザ・マイスターズ(キリン)
- 午後の紅茶 エスプレッソティー(キリン)
- 紅茶花伝(日本コカ・コーラ)
- 紅茶花伝 クラフティー(日本コカ・コーラ)
- リプトンリモーネ/アップルティー(サントリー)
- クラフトボスTEA (サントリー)
- アサヒ ロイヤルミルクティー(アサヒ飲料)
- アサヒ クラフトオレンジティー(アサヒ飲料)
- 知覧にっぽん紅茶 無糖(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)
- カフェ・ド・クリエ(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)
- TEAs' TEA (ティーズティー)(伊藤園)
- 紅茶の時間(UCC 上島珈琲)
- パラダイスティー(UCC 上島珈琲)
- ヘルシア紅茶(花王)
- 贅沢香茶(ダイドードリンコ)
- シンビーノ ジャワティストレート(大塚食品)
- 紅茶姫(サンガリア)
- 香る無糖紅茶(チェリオ)
- リプトンのチルド紅茶飲料(森永乳業)
- トップバリュ すっきりテイストティ(イオン)
- セブンプレミアムの紅茶飲料(セブン&アイ)
- ローソンオリジナルの紅茶飲料(ローソン)
- みなさまのお墨付きの紅茶飲料(西友)
- ファミリーマート アールグレイティ(ファミリーマート)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2021年8月25日(水)~8月30日(月)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,012サンプル
サンプル構成(%)


参照コンテンツ
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第121号
在宅時間の増加で増えるおうちカフェこだわり派 - 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第114号
ブーム終焉近い?タピオカドリンク、今後の飲用意向伸びず
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