半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2022年09月08日

消費者調査データ No.373
紅茶飲料(2022年9月版)
「午後の紅茶」「おいしい無糖」上位独占 クラフトブームは一段落か



グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
登録済みの方はこちらからログインしてご利用ください。

 2020年、コロナ禍で2桁減となった紅茶飲料の市場は、2021年も販売金額で100.6%と横ばい、コロナ前水準への回復はならなかった(全国清涼飲料連合会)。

 今回は、当社が任意に選んだ紅茶飲料23ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・キャンペーンなどを見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。

 今回の調査でも、前回(2021年8月版)と同様に「午後の紅茶(キリン)」が、再購入意向を除く6項目で首位を獲得した。認知率は85.3%と高く、購入経験も6割に迫る。3ヶ月以内購入も2割を超えており、今後の購入意向は34.9%と2位以下を引き離し、トップブランドらしい強さを示した。サブブランドにあたる「午後の紅茶 おいしい無糖(キリン)」も、購入意向は3割超えで2位、3ヶ月以内購入、今後の購入意向ともに2位を獲得するなど上位に入っている。「午後ティ―」ブランドのけん引役のひとつといえるだろう。

 もうひとつのビッグブランド「紅茶花伝(コカ・コーラシステム)」も3ヶ月以内購入や今後の購入意向は、ほぼ前回(2021年8月版)と同じ水準と、堅調だ。

 一方、前回(2021年8月版)再購入意向で上位に多くランクインしたクラフト系紅茶飲料は、順位を落としている。「紅茶花伝 クラフティー(コカ・コーラシステム)」は、前回73.9%の2位から、今回は60.2%の7位に。「クラフトボスTEA(サントリー)」も65.9%の7位から54.0%の12位に落としている。3位だった「午後の紅茶 ザ・マイスターズ(キリン)」は終売となった。

 コロナ禍で清涼飲料市場には大きな変動があった。外出機会が減り在宅時間が増えたことから、パーソナルサイズの飲料は減少し、大容量にシフト。パーソナルサイズが主流のクラフト系人気の陰りも、その影響と考えられる。一方で、健康志向が強まり、無糖飲料の人気が高まっている。紅茶飲料全体がほぼ前年並みなのに対して、無糖紅茶飲料は前年比3.2%増と好調だ。メーカー各社も無糖や微糖に注力、キリンは「午後の紅茶 おいしい無糖」に加え、低カロリーの微糖なども揃えた。アサヒ飲料は「和紅茶 無糖ストレート」を発売、好調が伝えられる。今回の調査の再購入意向でも63.6%で5位となっている。無糖ストレートという新たなけん引役を得た紅茶飲料市場の今後が注目される。


注目ランキング
  • 3ヶ月以内購入
    1. 午後の紅茶(キリン)         21.6%
    2. 午後の紅茶 おいしい無糖(キリン)   15.6%
    3. 紅茶花伝(コカ・コーラシステム)    9.5%
  • 再購入意向
    1. セブンプレミアムの紅茶飲料(セブン&アイ)      84.0%
    2. ファミリーマート アールグレイティ(ファミリーマート) 75.0%
    3. 午後の紅茶 おいしい無糖(キリン)           71.7%

ログインしてグラフを見る

グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。



詳細データのダウンロード

クロス集計表 サンプルイメージ
消費者調査データ クロス集計表 サンプルイメージ

調査概要

提示23ブランド

  • 午後の紅茶(キリン)
  • 午後の紅茶 おいしい無糖(キリン)
  • 午後の紅茶 リフレッシュオレンジティー(キリン)
  • 午後の紅茶 エスプレッソティー(キリン)
  • 紅茶花伝(コカ・コーラシステム)
  • 紅茶花伝 クラフティー(コカ・コーラシステム)
  • リプトン 白の贅沢(サントリー)
  • クラフトボスTEA(サントリー)
  • アサヒ ロイヤルミルクティー(アサヒ飲料)
  • 和紅茶 無糖ストレート(アサヒ飲料)
  • かごしま知覧紅茶 無糖(ポッカサッポロ フード&ビバレッジ)
  • カフェ・ド・クリエ(ポッカサッポロ フード&ビバレッジ)
  • TEAs' TEA(ティーズティー)(伊藤園)
  • 紅茶の時間(UCC 上島珈琲)
  • パラダイスティー(UCC 上島珈琲)
  • シンビーノ ジャワティストレー ト(大塚食品)
  • 紅茶姫(サンガリア)
  • リプトンのチルド紅茶飲料(森永乳業)
  • トップバリュ すっきりテイストティ(イオン)
  • セブンプレミアムの紅茶飲料(セブン&アイ)
  • ローソンオリジナルの紅茶飲料(ローソン)
  • みなさまのお墨付きの紅茶飲料(西友)
  • ファミリーマート アールグレイティ(ファミリーマート)


調査設計

調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2022年7月8日(金)~7月13日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,058サンプル
サンプル構成(%)






参照コンテンツ


おすすめ新着記事



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツプレミアム会員サービス戦略ケースの教科書Online


新着記事

2024.11.20

24年9月の「旅行業者取扱高」は19年比で75%に

2024.11.19

24年10月の「景気の先行き判断」は2ヶ月連続の50ポイント割れに

2024.11.19

24年10月の「景気の現状判断」は8ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.11.18

企業活動分析 アルファベット(グーグル)の23年12月期は、グーグルサービスがけん引し売上過去最高を更新

2024.11.18

企業活動分析 アマゾンの23年12月期はAWSがけん引し営業利益前年比3倍へ

2024.11.15

24年9月の「現金給与総額」は33ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.11.14

24年9月の「消費支出」は5ヶ月連続のマイナスに

2024.11.14

24年9月の「家計収入」は5ヶ月ぶりのマイナス

2024.11.13

24年9月は「完全失業率」、「有効求人倍率」とも改善

2024.11.12

企業活動分析 ローソンの23年2月期は、「地域密着×個客・個店主義」徹底し増収増益

2024.11.12

企業活動分析 セブン&アイHDの24年2月期は海外事業の影響で減収も過去最高益を更新

2024.11.11

24年10月の「乗用車販売台数」は2ヶ月連続のプラス

2024.11.08

消費者調査データ No.416 レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア

2024.11.07

企業活動分析 楽天グループの23年12月期は27期連続増収も、モバイルへの投資で4期連続の赤字

2024.11.07

24年9月の「新設住宅着工戸数」は5ヶ月連続のマイナス

2024.11.06

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向

2024.11.05

企業活動分析 ファンケルの24年3月期算は国内売上がけん引し、3期ぶりの増収増益へ

2024.11.05

企業活動分析 コーセーの23年12月期は、国内好調も中国事業低迷で増収減益に

2024.11.01

成長市場を探せ コロナ禍の落ち込みから再成長する惣菜食市場(2024年)

2024.10.31

月例消費レポート 2024年10月号 消費は緩やかな改善が続いている-政治が消費回復のリスクに

2024.10.31

消費からみた景気指標 24年8月は6項目が改善

週間アクセスランキング

1位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

2位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

3位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

4位 2024.02.02

成長市場を探せ コロナ禍乗り越え再び拡大するチョコレート市場(2024年)

5位 2021.05.25

MNEXT 眼のつけどころ プロ・マーケティングの組み立て方 都心高級ホテル競争 「アマン」VS.「リッツ」(1)

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area