
RTD市場は長らく成長を続けてきた。2022年はコロナ特需の反動や外食需要の復活などで前年割れとなったものの、2023年には復調、2024年も堅調となった(サントリー発表)。
今回は、当社が任意に選んだRTD24ブランドについて、「知っている(認知)」、「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」、「最近3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、前回(2024年2月版)では、キリンの「キリン 氷結(以下氷結)」とサントリーの「ほろよい」、アサヒビールの「贅沢搾り」が3ヶ月内購入や今後の購入意向など複数の項目で小差で首位を競っていたが、今回の調査では「氷結」が半歩抜け出し、それを「ほろよい」が追う形となった。「氷結」は全項目で首位、2位とは小差の項目がほとんどだが、認知では15ポイント、店頭接触では7ポイント程度の差をつけた。
「ほろよい」は、店頭接触以外の項目で2位を獲得、購入経験では5ポイント弱の差だが、再購入意向では2ポイント差までつめた。3位を争うのは「贅沢搾り」と「檸檬堂(コカ・コーラ)」だ。購入経験や3ヶ月内購入、購入意向などでは2ポイント内外の差で3位を争っている。
再購入意向をみると、首位は前述のように「氷結」、2位は「ほろよい」だが、3位にアサヒビールの「アサヒ GINON」が入った。昨年4月発売のジンベース無糖柑橘サワーだ。発売から1年足らずでロングセラーブランドに交じり、上位ランクインとなった。
RTD市場のここ最近の成長を支えてきたのは、食中シーンだが、ここへきて「無糖」への注目が高まっている。2023年は、20年比で約3倍、トップブランド「氷結」からも無糖シリーズが発売され、同ブランドの成長をけん引している。「アサヒ GINON」も無糖のブランドだ。また、フレーバー的には大ヒットしたレモンサワーの「次」として、梅、お茶、シークワーサーなどの、ベース酒としては焼酎だけでなくウォッカやジンなどの「定番とは違う」素材も注目されている。多様化が進むRTD市場は、強いロングセラーに、「アサヒ GINON」や「翠ジンソーダ」など新顔も加わって目が離せない。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月内購入
- キリン 氷結(キリン) 33.7%
- ほろよい(サントリー) 29.9%
- 檸檬堂(コカ・コーラ) 21.2%
- 贅沢搾り(アサヒビール) 20.7%
- 再購入意向
- キリン 氷結(キリン) 45.2%
- ほろよい(サントリー) 43.0%
- アサヒ GINON(アサヒビール) 40.0%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- 贅沢搾り(アサヒビール)
- アサヒ GINON(アサヒビール)
- 未来のレモンサワー(アサヒビール)
- カルピスサワー(アサヒビール)
- アサヒ Slat(アサヒビール)
- キリン 氷結(キリン)
- 麒麟 特製(キリン)
- キリン 本搾りチューハイ(キリン)
- キリン上々 焼酎ソーダ(キリン)
- -196℃ (サントリー)
- 翠ジンソーダ缶(サントリー)
- ほろよい(サントリー)
- \サントリー角ハイボール(サントリー)
- サントリーこだわり酒場(サントリー)
- 濃いめのレモンサワー(サッポロビール)
- サッポロ ニッポンのシン・レモンサワー(サッポロビール)
- 檸檬堂(コカ・コーラ)
- ジャックダニエル&コカ・コーラ(コカ・コーラ)
- タカラcan チューハイ(宝酒造)
- ウメッシュ(チョーヤ梅酒)
- さらりとした梅酒(チョーヤ梅酒)
- トップバリュのチューハイ/ハイボール(イオン)
- セブンプレミアムのチューハイ/ハイボール(セブン&アイ)
- みなさまのお墨付きチューハイ/ハイボール(西友)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2025年2月18日(月)~2月19日(水)
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,048サンプル
サンプル構成(%)


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