半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2024年12月06日

消費者調査データ 2024年 印象に残ったもの
「大谷選手」「50-50」、選挙も五輪も超えてホームラン!



 2024年はどんな1年だったのか。「トピックス」「人物」「歌」「商品」「流行語」の切り口から、J-marketing.net的に整理する。なお、回答はすべて「自由記述(各問1回答ずつ)」で、おおよそ2%以上のものをグラフ化した。


印象に残ったトピックス

 1位は「大谷選手の活躍/ドジャースの優勝」だった。今シーズンはホームラン50本、50盗塁以上の「50-50」という前人未到の記録を達成、さらに所属チームであるドジャースのワールドシリーズ優勝にも貢献、と大活躍。TVでも連日のようにその活躍が報道され、災害や犯罪、国際紛争、物価高など暗いニュースが多くなりがちななかで、明るい話題を提供してくれた。2位は「能登半島地震」だ。地震大国日本の住人にとって決して他人事ではない地震、しかも発災は元日だった。その後も同地を襲った気象災害、難航する復興などが報じられ、人々の記憶に爪痕を残した。


印象に残った人物

 1位は「大谷翔平選手」で、堂々の4年連続トップ、さらに昨年は有効回答数の3割弱の得票だったものが、今年は44.9%と有効回答の半数弱が大谷選手を挙げた。2年連続のホームラン王と自身初の打点王のタイトル獲得し、2年連続3回目のMVPに輝くなど快挙に多くの人が湧いた。2位以下はすべて5%以下で、「トランプ次期大統領」、「石破首相」などのほか、今年逝去した有名人なども名前が挙った。


印象に残った歌

 1位はTVアニメ「マッシュル-MASHLE-」オープニング曲の「ブリンバンバン(Creepy Nuts)」だ。動画投稿サイトTikTokでのダンスチャレンジが流行したことも人気に拍車をかけ、海外のヒットチャートでも上位に食い込んだ。2位以下には、昨年首位を獲得した「推しの子」オープニング曲「アイドル(YOASOBI)」や、TVアニメ「忘却バッテリー」オープニング曲「ライラック(Mrs. GREEN APPLE)」などが入り、アニメタイアップ曲の活躍がみられた。


印象に残ったヒット商品

 1位は「新NISA」、2位には年間153日(東京地方)で観測史上最多となった夏日の影響もあり、「ハンディファン、ネッククーラーなど猛暑対策商品」が入った。昨年首位の「生成AI関連」も3位となった。ただし1位の得票率でも、有効回答の1割に届かず、2位以下は5%以下だ。有効回答自体も298sと他の項目に比べ少ない。印象に残る大型ヒットには恵まれなかった年ともいえるだろう。


印象に残った流行語

 1位は大谷選手の達成した「50-50(フィフティ・フィフティ)」だ。達成の瞬間、大リーグの実況中継では「歴史的記録がつくられる瞬間」との絶叫がとどろき、大谷選手の地元では号外も配られた。キャッチーなフレーズも語感の良さもない、ただの数字が流行語の首位となったことに、記録にも記憶にも残る大記録へのリスペクトが感じられる結果となった。


 2024年は、元日の能登半島地震に始まり、終わりのみえない国際紛争、物価高、気象災害など深刻な話題が多かった。そのなかで大谷選手の活躍が輝き、暗さを場外に飛ばすようなホームランを量産。今年も「大谷イヤー」と呼べる1年となった。2025年は戦後80年の節目年でもあり、4月には大阪・関西万博、9月には世界陸上の開催が予定されている。今年打撃に専念した大谷選手は、来年は二刀流復活の見込みだ。どのような活躍をみせてくれるのか。例年のことではあるが、明るい出来事や話題が多かれと祈る。


ログインしてグラフを見る

グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。





調査設計

調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年11月21日(木)~11月23日(土)
調査対象者:当社インターネットモニター木 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,430サンプル
サンプル構成(%)






おすすめ新着記事

消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い

調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。

消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア

調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向

どんな人がパンを食べているのか調べてみた。主食として1年内に食べた頻度をみると、食事パンは週5回以上食べた人が2割で、特に女性50・60代は3割前後と高かった。パン類全体でみると、朝食で食事パンを食べた人は女性を中心に高く、特に女性50代は6割以上であった。



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツプレミアム会員サービス戦略ケースの教科書Online


新着記事

2024.12.11

提言論文 価値スタイルによる生活の再編と収斂

2024.12.10

24年10月は「有効求人倍率」は改善、「完全失業率」は悪化

2024.12.09

企業活動分析 江崎グリコ株式会社 23年12月期は国内外での売上増などで増収増益達成

2024.12.09

企業活動分析 日清食品ホールディングス株式会社 24年3月期は価格改定浸透で増収、過去最高益達成

 

2024.12.06

消費者調査 2024年 印象に残ったもの 「大谷選手」「50-50」、選挙も五輪も超えてホームラン!

2024.12.05

24年11月の「乗用車販売台数」は3ヶ月ぶりのマイナス

2024.12.04

提言論文 本格消費回復への転換-価値集団の影響力拡大

2024.12.03

24年10月の「新設住宅着工戸数」は6ヶ月連続のマイナス

2024.12.02

企業活動分析 イオン株式会社 24年2月は、営業収益・営業利益ともに過去最高を更新し増収増益

2024.12.02

企業活動分析 宝ホールディングス株式会社 24年3月期は、バイオ事業不調により減収減益

2024.12.02

企業活動分析 TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited)  23年12月期は減収減益、事業構造の転換へ

2024.11.29

月例消費レポート 2024年11月号 消費は一旦足踏み状態となっている-政策転換を消費回復への新たな起爆剤に

2024.11.29

24年10月の「ファミリーレストラン売上高」は32ヶ月連続プラス

2024.11.29

24年10月の「ファーストフード売上高」は44ヶ月連続のプラスに

2024.11.28

消費者調査データ No.417 シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い

2024.11.28

消費からみた景気指標 24年9月は6項目が改善

2024.11.27

24年9月の「全国百貨店売上高」は32ヶ月ぶりのマイナス、残暑で季節商品が苦戦

2024.11.27

24年9月の「チェーンストア売上高」は既存店で2ヶ月連続のプラスに

週間アクセスランキング

1位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

2位 2019.09.10

戦略ケース プラットフォームビジネスで急拡大するウーバーイーツ

3位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

4位 2024.10.24

MNEXT 日本を揺るがす「雪崩現象」―「岩盤保守」の正体

5位 2024.11.22

MNEXT 世を騒がす「雪崩」現象の正体―兵庫県知事選の分析

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area