商品の多くはターゲットを明確にしたものであり、そういう意味では限定商品です。しかし、その限定は作る側の思いであって、実際は販売は限定ではありません。ここで言う限定とは、通常の商品・サービスでは満足できないターゲットに「特定して」「限定的な商品・サービス」を提供するプロモーショナルな商品です。ワインの頒布会、自動車の限定モデル、ビールの地域商品などがあります。
限定商品のねらいはどこにあるのでしょうか。「あなただけ」「今だから」「此処だけ」に限定することによって、特定顧客の特定期間の、特定エリアの売上を拡大する作戦と言えます。
限定は何を限定するかによって、大きく以下のタイプに分けることができます。
- 消費者・ユーザー
ターゲットの限定というより、期間、数量、地域の限定です。結果としてのターゲットの限定です。 - 流通
特定チャネルを限定する場合が多い。系列店限定、百貨店限定、ディスカウント限定などです。今後、流通の多様化、価格の問題など流通限定商品は増加していく傾向にあります。
限定商品は当たり前ですが「限定」という意味をキッチリと理解することです。限定とは、
- 何故限定かという意味を明確に訴求すること
- 店頭での特別陳列、関連陳列を強化すること
- 宣伝・広告、特にパブリシティを活用すること
- 販売員の売り方や話法を統一すること
- 販売の努力を集中すること
限定商品は、一過性のものからエリアマーケティングや流通制度の変革などを含んだ戦略としての取組が課題といえましょう。
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参照コンテンツ
- MNEXT 戦略を読む 競争戦略立案のためのデータベースの手法と提案
- マーケティング用語集 商品別強み・弱み分析
- マーケティング用語集 戦略商品
- マーケティング用語集 シーズン商品
- マーケティング用語集 ヒット商品
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