HACCP(ハセップ)とは「Hazard Analys and Critical Control Point」の略で「危害分析重要管理点」と訳され、近年国際的に急速に広まりつつある食品の衛生・品質管理手法の考え方です。
原料の採取段階から製造流通販売される間の各段階で、重大な危害が発生する可能性のある箇所を確認し、危害発生を事前に防止、軽減させることで、製品の安全性を確保しようとするものです。
もともとは米国のNASA(アメリカ航空宇宙局)が宇宙食の開発にあたり、「宇宙で食中毒を起こされては大変」と、高度な安全性を保障するために考え出した食品衛生管理の手法です。
従来の品質管理の方式は、最終製品をランダムにサンプリングして品質的に良いかどうかをチェックして出荷するという方式が一般的でした。極端にいえば例えば、終わりよければすべてよしで、製造工程で仮に大腸菌がいても最終製品に残っていなければOKでした。
それに対して、HACCPというのは、最初の原料から最後に製品をお客さんの前に届けるところまで、品質に影響を与えそうな要所毎に基準値を設け、その基準値を超えないようにして供給することによって、100%安全な食品を供給しようというシステムになります。
具体的には、原材料から製品となるまでの製造工程のあらゆる段階で、食中毒などの危害が発生する可能性のあるポイント(汚染源)すべてをリストアップし、そこを重要管理点として、検査ポイントなどを設け、衛生管理をすることです。
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