富士フイルム「アスタリフト」について、まず確認したいのは2007年発売ということです(図表1)。今、2013年ですが、2007年の発売から4年目の2010年度に100億円を達成し、最新の2012年度には135億円という規模にまで成長しています。1ブランドでここまで急激に成長させたというところが、まず、アスタリフトのポイントと思います。
成長の背景について、富士フイルムは中心事業が写真関連でしたが、その写真がデジタルカメラの登場によって、事業としては全然先がないという状況になりました。そこで、富士フイルムは2004年に2011年までの中期計画とたてます。その時点の中核である写真事業だけでは駄目だということで、多角化の意思決定をしました。
その多角化のひとつが、ライフサイエンス事業です。化粧品や健康といった人の生活に関わってくる事業を立ち上げられないかということです。2004年に化粧品の開発を開始し、いろいろ試行錯誤していきます。そうして2007年に「アスタリフト」を発売します。
将来的には、ライフサイエンス事業を、今200億円ぐらいだそうですが、1,000億にしていこうという計画になっています。その中で、化粧品や健康食品の売上、特に「アスタリフト」に重点を置き、300億円から400億円にしていく計画を立てています。まさに今現在、成長の過程に「アスタリフト」があるということです。
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