半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

ビジュアルコミュニケーションの極意
【Step 3-3】
 第10回 「イメージの表現:要因分解型・収斂型」
 今回も引き続き、Step3「コンセプトを表現する」をお送りします。今回は、Step3の第3回目として「要因分解型・収斂型」の図表についてご案内していきます。

第10回の構成
(1) 要因分解型の図表
 1) 基本的な要因分解型の図表
 2) 放射型の図表
(2) 収斂型の図表
 1) 基本的な収斂型の図表
 2) フィッシュボーン図

 要因分解型の図表は、抽象度の水準のより高い大項目から個別具体的な複数の小項目にブレイクダウンしていく様子を表現する図表です。逆に、複数の具体的な小項目からひとつの結論につなげていくのが収斂型の図表です。

(1) 要因分解型の図表

 要因分解型の図表は、階層別に配置した図形を矢印または罫線でつなぎ、各項目をブレイクダウンさせていくものです。各項目は階層ごとに抽象度を揃え、階層は3~4段階までにとどめます。項目の数は中項目レベルで2~4程度が見やすいでしょう。
 図表全体の流れは、階層が3段階以上の場合、左から右、または上から下を基本とします。要因分解型の図表は、図表の性質上、各項目の文字数が多くなるケースが多いため、項目には長方形や角丸四角形を利用するのが一般的です(文字数と図形の関係については第5回 「レイアウトの基本(2)」参照)。この場合、全体のイメージを揃えるため、矢印も直線的なものを利用します。
 配色は、階層ごとに統一するか、中項目の系列ごとに統一するのが一般的ですが、特に強調したい項目に対しては、同系色の濃い色や強調色を使うこともあります。
 また、要因分解型の図表は、組織図や分類図として利用されることもあります。

 1) 基本的な要因分解型の図表

図表10-1 基本的な要因分解型の図表
 図表10-1 は、要因分解型の図表のもっとも基本的な例です。全体を3段階にし、三つの中項目にそれぞれふたつの小項目を配しています。図形の形と大きさは全て同一ですが、階層が下るにつれて図形の色を薄くし、階層の差をはっきりさせています。

図表10-2 縦に流れる要因分解型の図表の例
 図表10-2 は、縦に流れる要因分解型の図表の例です。図形の形は同一ですが、中項目にあたる「グローバリスト」と「ローカリスト」の段階で、図形、矢印ともそれぞれ青系統と紫系統の配色を使用し、質的な違いを強調しています。

図表10-3 横に流れる要因分解型の図表の例
 図表10-3 は、横の流れをもつ要因分解型の図表の例です。各項目の文字数が多いため、図形は四角形を利用しています。配色は、2階層目までは同一の色を使用していますが、最後の3階層目については、有効と判定されたものにだけ濃い青を利用して強調しています。

 本コンテンツの全文は、メンバーシップサービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧にはメンバーシップサービス会員(有料)ご登録または、コンテンツ会員ご登録が必要です。

メンバーシップサービス会員、コンテンツ会員ご登録についてはこちらをご覧ください。
メンバーシップサービス会員の方は、下記をクリックして全文をご利用ください。
コンテンツ会員の方は、下記をクリックして購入画面にお進みください。


  構 成

第1回 ビジネスコミュニケーションとしてのプレゼンテーション(一般公開中)
第2回 グラフの選択と基本グラフの作成
第3回 応用的なグラフ
第4回 レイアウトの基本(1)
第5回 レイアウトの基本(2)
第6回 メッセージを伝える
第7回 動きのあるプレゼンテーション
第8回 イメージの表現:対比型・交差型
第9回 イメージの表現:循環型・展開型
第10回 イメージの表現:要因分解型・収斂型
第11回 イメージの表現:イメージ型
第12回 プレゼンテーションを仕上げる


新着記事

2024.11.20

24年9月の「旅行業者取扱高」は19年比で75%に

2024.11.19

24年10月の「景気の先行き判断」は2ヶ月連続の50ポイント割れに

2024.11.19

24年10月の「景気の現状判断」は8ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.11.18

企業活動分析 アルファベット(グーグル)の23年12月期は、グーグルサービスがけん引し売上過去最高を更新

2024.11.18

企業活動分析 アマゾンの23年12月期はAWSがけん引し営業利益前年比3倍へ

2024.11.15

24年9月の「現金給与総額」は33ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.11.14

24年9月の「消費支出」は5ヶ月連続のマイナスに

2024.11.14

24年9月の「家計収入」は5ヶ月ぶりのマイナス

2024.11.13

24年9月は「完全失業率」、「有効求人倍率」とも改善

2024.11.12

企業活動分析 ローソンの23年2月期は、「地域密着×個客・個店主義」徹底し増収増益

2024.11.12

企業活動分析 セブン&アイHDの24年2月期は海外事業の影響で減収も過去最高益を更新

2024.11.11

24年10月の「乗用車販売台数」は2ヶ月連続のプラス

2024.11.08

消費者調査データ No.416 レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア

2024.11.07

企業活動分析 楽天グループの23年12月期は27期連続増収も、モバイルへの投資で4期連続の赤字

2024.11.07

24年9月の「新設住宅着工戸数」は5ヶ月連続のマイナス

2024.11.06

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向

2024.11.05

企業活動分析 ファンケルの24年3月期算は国内売上がけん引し、3期ぶりの増収増益へ

2024.11.05

企業活動分析 コーセーの23年12月期は、国内好調も中国事業低迷で増収減益に

2024.11.01

成長市場を探せ コロナ禍の落ち込みから再成長する惣菜食市場(2024年)

2024.10.31

月例消費レポート 2024年10月号 消費は緩やかな改善が続いている-政治が消費回復のリスクに

2024.10.31

消費からみた景気指標 24年8月は6項目が改善

週間アクセスランキング

1位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

2位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

3位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

4位 2024.02.02

成長市場を探せ コロナ禍乗り越え再び拡大するチョコレート市場(2024年)

5位 2021.05.25

MNEXT 眼のつけどころ プロ・マーケティングの組み立て方 都心高級ホテル競争 「アマン」VS.「リッツ」(1)

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area