2017年のコーヒー飲料市場は前年比2.8%増(出所:全国清涼飲料連合会 生産量ベース)で、なかでも2017年に登場したパーソナルサイズのペットボトルコーヒーの成長が著しい。
今回は、当社が任意に選んだコーヒー飲料28ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)飲みたいと思う」(今後購入意向)と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回のランキングでは、前回(2017年10月版)、前々回(2016年6月版)と同様に、「BOSS(サントリー)」が7項目中6項目でトップを獲得、それを「ジョージア(日本コカ・コーラ)」が追う展開となった。
今回の注目は、2017年4月に発売され、1年で1,500万ケースを売り上げるヒット商品となったパーソナルサイズのペットボトル入りコーヒー飲料、「クラフトボス(サントリー)」である。「クラフトボス」は、
- 今回 前回
- 飲用経験 21.7% 9.2%
- 3ヶ月内飲用 15.3% 6.1%
- 今後の意向 16.7% 8.0%
と大きく評価を上げ、ユーザーのロイヤリティの指標である再購入意向では、前回の6位から一挙に首位に躍り出た。
後発のペットボトルコーヒーも健闘している。今年4月に発売された日本コカ・コーラの「ジョージア ジャパンクラフトマン」は、広告接触、3ヶ月内購入で7位、再購入意向では3位に食い込んだ。
缶コーヒーを中心としたコーヒー飲料の需要期は、従来秋冬が中心であったが、すっきりした口当たりで若年層や女性層の取り込みに成功した「クラフトボス」は昨夏、水や無糖茶に近い動きを示したという。メーカー各社も、水出し抽出ですっきりした味わいを訴求する「ジョージア ジャパンクラフトマン」や、国産茶葉を掛け合わせ、お茶のようにゴクゴク飲みやすさを追求した「ワンダ TEA COFFEE(アサヒ飲料)」など差別化を図った新製品を投入してきている。ペットボトルで新たなターゲットやオケージョンを獲得し、さらなる成長を目指すコーヒー飲料市場から目が離せない。
- BOSS(ボス) 缶コーヒー(サントリー)
- CRAFT BOSS(クラフトボス)(サントリー)
- ROOTS(ルーツ)(サントリー)
- ジョージア(日本コカ・コーラ)
- ジョージア ジャパンクラフトマン(日本コカ・コーラ)
- キリンファイア(キリンビバレッジ)
- 世界のkitchenから 麦のカフェCEBADA(キリンビバレッジ)
- タリーズコーヒー(缶)(伊藤園)
- ドトール カフェ・オ・レ(アサヒ飲料)
- ワンダ(アサヒ飲料)
- ワンダ TEA COFFEE(アサヒ飲料)
- ポッカコーヒー(ポッカサッポロ)
- アロマックス(ポッカサッポロ)
- がぶ飲みミルクコーヒー(ポッカサッポロ)
- UCC ミルクコーヒー(UCC 上島珈琲)
- UCC THE COFFEE(UCC 上島珈琲)
- UCC BLACK 無糖(UCC 上島珈琲)
- UCC BLACK COLD BREW PET(UCC 上島珈琲)
- BEANS & ROASTERS(UCC 上島珈琲)
- ブレンディ―タグゴー(AGF)
- ダイドーブレンドコーヒー(ダイドードリンコ)
- ダイドーブレンドコーヒーギンレイ(ダイドードリンコ)
- スターバックスディスカバリーズ(スターバックス)
- マウントレーニア(森永乳業)
- ドトールチルドカップ(メイトー)
- セブンプレミアムカフェラテ(セブン&アイ)
- ウチカフェマイカップドリンク(ローソン)
- ファミリーマートコレクションのコーヒー
調査期間:2018年9月7日~12日
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,018サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
消費者調査データ サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも
調査結果を見ると、「Amazon プライムビデオ」が全項目で首位となった。「プライムビデオ」は認知率で認知率は8割強、利用経験では唯一4割強、今後の利用意向でも3割を超えている。
成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク
コロナ下では長期休業や入場制限などを強いられ、壊滅的ともいえる打撃を被ったテーマパーク市場、しかし、コロナが5類移行となった2023年には、売上高は8,000億円の大台を突破、過去最高を記録した。
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。