コロナ禍2年目となる2021年、外食産業は全体では前年比98.6%と微減に留まった。一方でファーストフード業態は同104.8%とプラスに転じ、なかでも洋風のファーストフードは109.3%と拡大している(一般社団法人 日本フードサービス協会)。
今回は、当社が任意に選んだ31のファーストフードチェーンについて、「知っている(認知)」「家や学校、職場の近所にある(近隣立地)」「利用したことがある(利用経験)」「昨年に比べて利用が増えた(利用増)」「最近3ヶ月以内に利用した(3ヶ月以内利用)」、さらに「今後(も)利用したい(今後意向)」と「利用経験者における今後の利用意向(再利用意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査でも、前回(2021年4月版)と同様、「マクドナルド」がすべての項目で首位を獲得した。「マクドナルド」は近隣立地が63.0%、利用経験が88.1%と極めて高いだけでなく、3ヶ月以内利用では2位の「ケンタッキーフライドチキン」の2倍近い44.2%だ。調査対象者の半数弱がここ3ヶ月以内に「マクドナルド」を利用していることになる。さらに再利用意向も高い。利用経験者の76.6%が今後も「マクドナルド」を利用すると答えているのだ。ファーストフードの代名詞ともいえる「マクドナルド」の人気に死角はない。
2位以下には「ケンタッキーフライドチキン」「ミスタードーナツ」「モスバーガー」などが僅差で続いているが、いずれも「マクドナルド」との差は大きい。
再利用意向で首位「マクドナルド」を追うのは、「丸亀製麺」や「シェイクシャック」「スシロー」などだ。「丸亀製麺」は、前回(2021年4月版)に続いての2位だが、「シェイクシャック」はコロナ前の2019年2月版以来のベスト3入りだ。その他にも「タコベル」や「クア・アイナ」といった繁華街立地を基本とするチェーンも前回から順位を上げている。
コロナ禍の非接触、テイクアウトやデリバリーのニーズを取り込みつつ成長を維持してきたファーストフード。原材料の値上がりや、健康意識、環境配慮意識の高まりなど難しいかじ取りを求められる要因はあるものの、今後も成長が期待される。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月内購入
- マクドナルド 44.2%
- ケンタッキーフライドチキン 22.9%
- ミスタードーナツ 17.0%
- 再購入意向
- マクドナルド 67.6%
- 丸亀製麺 61.5%
- シェイクシャック 61.4%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示31ブランド
- マクドナルド
- モスバーガー
- ロッテリア
- ベッカーズ
- フレッシュネスバーガー
- ファーストキッチン
- バーガーキング
- クア・アイナ
- シェイクシャック
- カールスジュニア
- UMAMIバーガー
- ケンタッキーフライドチキン
- bb.qオリーブチキンカフェ
- サブウェイ
- カレーハウスCoCo壱番屋
- すき家
- 吉野家
- 松屋
- くら寿司
- スシロー
- はま寿司
- なか卯
- てんや
- 名代富士そば
- はなまるうどん
- 丸亀製麺
- ゆで太郎
- タコベル
- 築地銀だこ
- ミスタードーナツ
- クリスピークリームドーナツ
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2022年3月3日(木)~3月8日(火)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,022サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
- アフターコロナの営業戦略 激変市場に対応した小商圏型営業活動のすすめ(2021年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 働き方の多様化が後押しするデリバリーサービス利用(2021年)
- 戦略ケース ロカボブームでも「超特盛」で復活の吉野家
「牛肉・牛丼」を基軸としたメニュー展開で短期での業績回復に成功(2019年) - 戦略ケース シェイクシャックは日本で第二のスタバになれるのか(2016年)
- 戦略ケース 2016年ハンバーガー戦争(2016年)
- 企画に使えるデータ・事実 ファーストフード売上高
- マーケティング用語集 顧客満足(CS)
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